『巨人のいる街』
□第十一話 理屈と根性
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目に涙を溜めながら絶望した顔をするエレン
『ぉ…オレは……』
そんなエレンの姿をみたアザレアは焦る
(いけない!このままじゃエレンが……!!)
「っ……!」
(何かあるはず、エレンが上手くいかない訳が……!!)
アザレアは昨日の夜、アニにアドバイスを聞いていた時のことを思い出す
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『…そして、体重を』
「うーーん…」
『まぁ、説明って言ってもぶら下がるコツに説明は難しいと思うけど』
「そうだよね…やっぱり」
話をあらかた聞いたがやはりアドバイスと言ってもぶら下がることに説明は難しかった
頭を抱え悩むアザレアはふと思いついた
「あ、そういえばベルトの構造ってどうなってるのかな、アニのやつ見せてもらっていい?」
『別にいいけど。』
アニから手渡されたカチャリとベルトが鳴る
ベルトの向きを変えいろんな角度から眺める
「ふーん…ちゃんと良く見たこと無かったから知らなかっけどベルトの皮以外は結構簡単な作りだ」
(こんなんじゃすぐに…)
「あ、もしかして…故障?」
『ベルトが故障する、なんて聞いたこと無いけどね』
「うーん、だよね…。」
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ーー
ーーー
「ハッ…!!」
もしかして…!!
アザレアはまさかとは思ったが可能性はゼロでは無い