『巨人のいる街』

□第十一話 理屈と根性
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周りの皆が心配そうに見ている


アザレアやミカサやアルミンが教えてくれたことを思い出す

上下の体重を上手くコントロールして

あとは、身を任せる!

ここからは根性で保ってみせる!!




ぐらつく身体を震えながらも制御しようと必死に揺れる

『くっ……!!』

震える手足を広げ、上半身に力をグッといれる

(これがッ!俺の武器だッ……!!)


『『「やったエレン!!」』』

周りから大きな歓声が上がる


少し揺れはするが身体を上手く止める事に成功した


『おおっ!!』

『あいつやったぞ…!!』


周りの歓声が耳に入り気が高揚する

(やった!!出来た!)


ガチャガチャ…!

安心したその時、

『!!』

ワイヤーがグラリと大きく揺れバランスが崩れる

『っう!うわっ……!!』

ぐるりと逆さを舞う景色

『うわあああああ!!』

ドシ…

『「あッ!?」』

地に逆さまにぶら下がるエレンを見て皆が真っ青になる


キース教官が転けたエレンを残念そうに無言で見つめている

『ま…まだッ!!』

キース教官がエレンにゆっくりと近づく

絶望するエレンはまだだと、もがき体制を立て直そうとじたばたしている

『まだ!オレは……ッ!!』

キース教官はエレンを冷たく言い下す

『降ろせ』


『!!』


降ろされたエレンは手と膝をつく

(あぁ…嘘だそんなの…)
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