『巨人のいる街』
□第十話 素質と努力
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部屋を出たエレン達は明日の訓練に備えることにした
「私は女寮で情報を集めるから、エレンとアルミンは男子寮でコツを聞き出そう」
『ああ!絶対明日失敗はできねえ…』
『今日の訓練で姿勢制御が上手かった人にまずは聞いた方がいいかもね』
「そうするわ。おやすみエレン、アルミン」
『おう、おやすみ』
『おやすみ、アザレア』
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ーーー
女子寮に帰ると皆寝る準備をするためにベットメイキングをしていた
部屋を見回す
(今日の訓練で体制制御が上手かった人は…)
二段ベットの下の段に本を読んでいるアニ・レオンハートがいた
(確かアニは体制制御が上手かったわ…)
「アニ、ちょっといい?」
『…』
アニは無言で目だけ視線をよこす『何?手短にしてね』と言うような目をしていた
「今日の訓練のアドバイスをして欲しいの」
『あんた体制制御出来てたじゃないか、何故?』
アニ訝しむようにアザレアを睨む
「実はエレンが上手く出来なくて…」
アニの睨みに怯むことなく眉を下げてアニを見上げる
『エレン…?あぁ、巨人を全滅させるとか言って奴か……アンタがアドバイスしてやりなよ友達なんでしょ。』
「私はミカサの見よう見まねでやったから良く分からないの…」
今日の訓練のことを思い出しながら言った