掛け合い企画

□「歯ブラシを植える犬」台本
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三男
「ボクはおっきいお兄ちゃんの味方だもん」

次女
「お兄ちゃんの事大好きだもんね!」

三男
「うんっ!」

長女
「ほんわかムードな所悪いんだけどさ、こいつヒーヒー言って大惨事なんだけど…」

長女はそう言って次男を指差した。

次男
「ふふっ、ふはははっ…疲れた…っはあ…はあ…うぐっ!」

次女
「紙袋いるかしら?」

長男
「それは過呼吸の時な」


次男が静まるのに10分弱かかった。
兄弟達は円になり話し合いの体制になった。何の話し合いかと言えば、ポチについてである。


三男
「小さいお兄ちゃんはいつもおっきいお兄ちゃんをいじるからボクが守るんだ」

長女
「こいつの長男好き具合は半端無いわね。いつも次男には情け容赦が無い」

次男
「お前オレにも優しくしろよ!」

三男
「絶対にやだ」

次女
「バッサリ斬られちゃったね」

次男
「ちくしょー!!」

次男は泣いた。勿論泣き真似だが。

長男
「俺の味方はお前だけだよ…ありがとうな」

三男
「うん!おっきいお兄ちゃん大好き!」

三男は長男に抱き付いた。長男はそれを笑顔で抱き止める。ウフフアハハなほんわかムード空間がそこにはあった。
 
次女
「…禁断の愛?」

長女
「違うわよ、兄弟愛!あんたどこでそんな言葉覚えたの」

次女
「友達が男の子が仲良くしてる現場を見て興奮気味に私に言って」

長女
「はいもう分かった。それ以上は結構」

大体何があったのかを理解した長女は次女の言葉を遮り強制終了させた。

次男
「所でポチの事なんだけどさぁ」

長男
「…話題を戻した事には礼を言っとく」

三男
「おっきいお兄ちゃん、小さいお兄ちゃんには礼なんていらないよ」

次男
「そりゃ無いぜお前…」

次女
「次男にはツン要素100パーセントだね」

長女
「だからどこでそういう…やっぱいいわ」

次男
「オレやっぱり、ポチは父さんの歯ブラシを骨と間違えて植えたと思うぜ!」

長男
「嗅覚の優れる犬が大好きなものと歯ブラシを間違えるなんて信じらんねぇよ」

次女
「犬って年をとると目とか耳とか悪くなっていくんだって」

長女
「つまりは鼻も悪くなる事は十分有り得るって事ね」

三男
「もしそうだとしたらもうすぐ死んじゃうよね、ポチ」

三男の発言によりしばらくの間沈黙が続いたのは言うまでもない…
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