詩U

□スレ違い(私)
2ページ/2ページ


申し訳なさそうに佇む貴方
その手に持つストールは
貴方が私にくれたものね

淡く透けるブルー
弱々しく笑うピンクの小花

さあ、早く
苦しいの
早く楽にして

私の首にも腕にも脚にも
蛇のように巻き付けて
思い切り引っ張って

私の声が聞こえなくなったら
涙が渇れたら
息が止まったら

四肢を引きちぎって
ゴミのように捨てなさい

そうね、そのストールで束ねて
きっと黒い染みが付くでしょう

私の言った通りに
貴方はすればいいの


貴方が私を要らなくなった時

私も私を要らなくなる


さあ、早く楽にして


“その時”が
来てしまったのでしょう?




fin.
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ