詩U

□曇天
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鈍い響きが頭を潰す

ぐにゃりと歪むは足の先


ぬるい渇きが喉を絞める

ずるりと捲れる腕の皮


重い空気は酸素を想い

我が血液は想い人


枯れてくれるな体液よ

絶えてしまうな脈動よ


我が血液の想い人

想う酸素は想われて


ずるりと捲る腕の皮

ぐにゃりと歪める足の先


足の先から押し上げる

指の先には押し寄せる


我が体液と混ざり合う


鈍い響きに誘われて

辿り着くのは後頭部


鈍い響きが潰すのは、

永劫回帰



ただひとつ。




fin.
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