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□ランプ
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ゆっくり目をあけるとまだ見慣れない部屋で
外を見れば薄暗く今日も雨だろう。視線を少し下に落とせばくぅくぅと口をあけて眠る総悟がいて
自分も自然に横になる間近で見れば見るほどなんで一緒にいるのかまだ不思議で見れば見るほどなんかお腹の真ん中あたりがきゅーってなる感覚。でも嫌なものじゃなくて

指で唇をなぞると寝息が止まった。
自然に目があうと近藤さんに見せるようないとおしいものを見るような顔をした。それでまたきゅーってなって体が勝手に動くように総悟にすいよせられる。
「なんでぃ」
朝からと続けた総悟の顔もみず首筋に顔をうずめた。

ずっと好きでやっと叶った恋だったから触れるたびになんかもうめちゃくちゃにしたいくらい愛しい。
なんて考えながら少し上にあるだろう総悟の顔を見る
総悟も下でくっつきむしみたいになってる私の事を見てた。
「苦しい、重い、ずんどう」
ケロっとした顔で吐いた言葉は私にはかなりのダメージになった。体の中がいきなり真っ暗になった感じ。「変なしゃべり方、、ドエス、、、、っとあと食べる時くちゃくちゃ音たてすぎ!!えっとあと変な星の王子!?」
指を折って欠点を探せば以外に無いことに気付き、どもる。
「王子は誉めてんじゃねーかイ」
プハっと吹き出した総悟に私はむっとする。
「喉かわいた」
「俺のも頼みまさぁ」
はいはいってうなづきベッドからはいあがるコーヒーでいっか。お湯わかさなきゃなんて考えてたらいきなり後ろ手をひかれた。



「そういゃ明日も非番だから今日どっかいくかイ?」
すぐについて離れた口からそんな言葉が出て
まだ顔は近くて不意打ちだったからちょっと照れる。「こないだ総悟が酔って割ったからベッドにおくランプ欲しい」
照れ隠しのように少し強きに言うと
「へぃへぃ」と笑ってもう一回軽いキスをくれた。


さっきの体の中の暗闇がほんのり明るくなってて
私って単純だな〜と苦笑いしながらお湯をわかした。



まぁいっか!

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