Fake Blue

□NO.9 待ちわびて 
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コレルの砂漠地帯から脱け出すと、コスモキャニオンに向かうべく、鬱蒼とした湿地帯に入った。
そこでチョコボを解放すると、クエェーーとひと声鳴き、何処かへ走り去っていく。


「ゴールドソーサーへ戻るのかな」

チョコボを見送りながら、ティファが呟く。

「生まれた場所に行くんじゃない?」

ラティアはそう答えたが、自信があるわけではない。チョコボの扱いは慣れているが、生態はよくわかっていないからだ。

「どうかな?チョコボって、案外頭が良いから・・自分にとって居心地の良い方を選ぶのかも」

大地を蹴り風を切って走ることは、チョコボ本来の姿なのだろう。だが、モンスターが闊歩するこの世界では、本来の自然界より危険が増している。
現に、チョコボの生息数は激減していると環境保護団体が訴えている。原因は、神羅の無謀な魔光炉建設だと。

「チョコボにも、選ぶ権利があるってか?」

「当然だ。この星に生まれたものは皆、等しく生きる権利がある。例え、虫けらでもな」

「うん。そう思う」

レッドXVの発言に、ラティアも頷く。

「で、これからどう行くの?エレン」

「幸い、武器はあるしーーこのジャングルを西に進めば村があるわ。小さな村だから、満足のいく買い物は出来ないけど、当面の必要物資くらいは調達出来るわ。あ、バレットーー」

「なんだよ」

「その村、武器を扱ってる店がないのよ。弾の補充が出来ないから、モンスターが現れてもバトルに参加しないでね」

「バレット、銃を撃って憂さ晴らし出来ないね」

エアリスに図星を刺されて、バレットはそっぽを向く。

「チェッ、わかったよ」


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