Fake Blue
□NO4.神羅カンパニー
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爆発によってプレートから垂れ下がった瓦礫やケーブルを伝い頭上へと辿り着いた時は、既に陽は落ちていた。
魔晄炉爆破など、これっぽっちもダメージを与えていないのだろう。街の中心に地上300mという高さで聳え建つ神羅ビルは、ミッドガルを全て照らせる程、燦然と輝いている。
外壁に描かれた神羅の文字。それは、神羅カンパニーがこの世界の森羅万象だと主張しているようだ。
「おっきい・・・」
・・・・・
マンションの窓から見た時も驚いたが、地上70階のビルを間近で見上げて ラティアの驚きは増した。
「おい、このビルには詳しいんだろ?ソルジャーだったんだからよ」
ラティア をよそに、バレットはクラウドを見る。クラウドは少し考える素振りをしたあと
「いやーー本社に来るのは始めてだ」
「クラス1stなのに?」
「・・・・」
不思議そうに ラティア は訊ねるが、ティファはクラウドから眼を反らす。
「そういや、聞いたことがあるぜ。このビルの60階から上は特別フロアーとかで、社員でも簡単には入れないってな」
「エアリスがいるとしたら、そこかもね」
「今なら、プレート落下の騒ぎで警備が手薄かもしれねえ。ぉおし!行くぜ!!」
「ちょっと待ってよ!まさか正面から乗り込むつもり?」
息巻くバレットを、ティファは慌てて止める。
「決まってんだろ」
「そんなの無理よ!もっと見つからない方法をーー」
「そんな悠長なことやってられねえ。グズグズしてると、エアリスが何されるかわからねえ!」
「でもーー」
「行こうよ、ティファ」
「 ラティア ーー!」
「60階まで見つからないようにする方が無理だよ」
「よし、行くぜ!!正面突破だ!!」
「バレット!!」
ティファの制止も虚しく、バレットは神羅ビルへ突進した。
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