シネマコンプレックス
□Prologue
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魔女とは、空想や寓話の中に存在するものではなく、この世界に“実在”するものである。
魔女の“力”は強大である。
事実、その“力”は、国をも従わせた。
“魔女の力”は、人々を酔わせる。
恐怖と、背中合わせの快楽。
恐ろしいからこそ、人々を魅了する。
蠱惑的な魔女の“力”は
魔女から、そうでないものへ継承される。
受け取ったものは、本人の意思に関係なく“魔女”になる。
“魔女”とは 魔女の力とは、生まれついてのものでもなりたくてなるものでもなく、受け継ぐものなのである。
よって魔女は、より魔力を取り込む能力のあるものに“力”を渡そうとする。
“力”を、より強固にする為に。
“魔女”という、特別な空間の席にある限られた椅子に座れる“人間”は、ごくわずかなのだ。
そこで、ひとつの疑問がある。
“魔女の力”を受け継いでも、その強い“力”に支配されてしまうことはないのだろうか?
“力”が“意志”を持ち、その“魔女”を支配してしまうことはないのだろうか?
かつて、強大な力で大国に君臨した“魔女アデル”
まだ歴史の記憶に新しい彼女の力を、継承したものはいないのだろうか?
いないとするなら、彼女はまだ生きている筈である。
魔女は“力”を継承しない限り、死ぬことはないのだから―――
世界平和などという言葉を、軽々しく使うつもりはない。
だが、【SeeD】とは、個人や国の利益のみの為ではなく、世界そのものを脅かす強大な力を持つ者とも戦うべきだと考える。
ガーデンが育てるSeeDには、その力がある。
SeeD候補生 サラ・グレイディ
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