頂き物

□手をつないで、寄り添って
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「こんにちは、クラウド」


アヤは俺のバイクを背に、にっこりと笑った。


「……バイクは無しだって言っただろ」

「見て、これ。買っちゃった」

……後ろ手に何を持ってるのかと思えば、淡い青色のヘルメットだった。
ヘルメットがないからだめだと言っていたのをとうとう逆手に取られたらしい。……思わずため息をつく。


「後ろ、危ないから乗せてくれなかったんでしょう?これで大丈夫よね」

「……そんなもの買って」

「大人はね、ほしいと思ったものが多少高くても、すぐ買えるように毎日頑張って働いてるのよ」


クラウドの驚いた顔を見るの、楽しみにしてたの。嬉しそうにそう言われるとだめとは言えない。……弱いところだった。


「どこへ行きたいんだ」


そう言うと、待ってましたと言わんばかりに顔が明るくなった。

「どこでも良いって言ったよね。行きたいところがあるの」




カームへ連れていって、とアヤは告げた。
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