頂き物
□愛の力でパラパラに
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う〜ん、やっぱりイマイチ…。
求めているモノが"これ"じゃないことくらい、自分でも分かっている。
でも今日はそんな気分じゃない…。
* * *
「すいませーん、チャーハン1つー!
「ここはラーメン屋じゃないぞ!全く…。」
アンジールの部屋に入るや否や注文を出せば、文句を言いつつもアンジールはチャーハン作りに取りかかる。
冷蔵庫から数個のタッパーを取り出してキッチンに置く。
タイミングを見計らって、アンジールの腰に後ろから手を回しピッタリとくっつく。そして―
「…大盛りにして。」
「分かった分かった。危ないから離れていろ。」
「はーい!」
「いただきまーす!」
出来上がった大盛りチャーハンを口いっぱいに頬張れば、香ばしい匂いと様々な具のバランスが絶妙なハーモニーを奏でる。
「美味し〜い!!」
「それは良かった。」
テーブルを挟んだ向こうでアンジールがサラダを出してきた。
「アヤ、チャーハンは野菜が少ないからこれもキチンと食べろ。」
チャーハンとスープ、それにサラダがアンジールのチャーハンセット。
「そういえば、明日朝早いんだよね?
「…そ
うだな。」
「寝なくていいの?」
今の時刻は既に深夜0時を回っている
「どうせ、アヤが来ると思っていたからな。叩き起こされるよりはマシだ。」
「そこまでヒドいことしないよ。ごちそうさまでした!じゃあ、おやすみなさい!」
「あぁ、おやすみアヤ。」
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