月光

□BE WITH YOU
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「任務…ですか…」
「護送じゃ、イルカ」
「はぁ…」
「間違っても、負傷するなよ、イルカ」
「はい」
「準備が出来たら直ぐに向かってくれ、頼んだ」

荷物が何か解らない侭、準備をした

「……医療物資?」
「出るのか、イルカ」
「ガイ先生…猿飛上忍も…」
「負傷、させられないんだろ」
「ですが…これくらいなら…」
「お前さん…何も聞いてないのか…」

溜息をつきながら
後ろを振り向く

「………ま、さか……」
「負傷、させられねぇよな〜確かに」

後ろには、三人の女性
これを…運ぶのか?

「到着まで、4日か…」
「仕方ないさ…任務に支障を与えるよりは…」
「イルカ…気合い入れろよ」
「あ、あの…俺…」
「大丈夫だ…俺もついて行く」
「ガイ先生…」
「急ぐぞ、イルカ」
「はい」

ガイと共に、女性を守りながら森を抜ける…
途中、襲撃にも遇ったが
ガイが戦ってくれた…
自分は守りながら進むのが精一杯で…

「………」

無力な自分が腹立たしい





「……カカシ」
「な〜に?」
「お前…コントロールしてるのか…相当、溜まってる」
「あ〜うん、そうなんだけどね〜」
「ま、明日になりゃ、何とかなるさ」
「ん?」
「医療物資、届くぜ」

その言葉に、カカシも頷く…
戦場では、よく有る話しだ…
自分で抜いたり、部下を使ったり…
捕虜の女を犯す…

「……(殺して、犯して…俺は……」

自分の手を見詰める…
自分で抜こうとしたが、身体は冷めて行く…

持て余した熱を、敵に向ける
殺して、殺して…

血に塗れた手……

「明日…か…」

仲間達も限界が近くなっている…

自分で済ませるのにも、限界がある…





「ガイ先生、テントです」
「うん…着いた、か…」
「直ぐ隊長に……っ」

テントの前で立っていたのは

「カカシっ、無事だったか」
「お蔭様で、ね」

手をたたき合って、無事を確認している

「貴方も…ありがとうございます」
「……はい…あの、事を迅速に…」
「そうですね…じゃあ、悪いけど
 中に二人居るから、頼んだ」

カカシの言葉に女性達は頷く…
彼女達もまた、任務を遂行する…
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