言葉

□ 恋
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アカデミーの
帰り道
先を歩く
束ねた髪
何だか声を掛けずらい
恥ずかしい気がして…
また、背中を見詰める
やっと声を掛けたのは
ラーメン屋の前
笑った顔が可愛かった

イルカ先生
今日の晩御飯は?
親しい訳じゃないから
ちょっと遠回しに…
握り締めた手
冷えたのは、汗のせい
見上げる漆黒の瞳に
理想的な展開を期待する

うーん…と考えた後
クスリと笑って
済ませて無いです、と
告げてくれた
温い風が
吹き抜けて
無理矢理誘ったら
揺らいだ漆黒の瞳…
ルール無用の駆け引き

笑顔が見たくて
今朝から探してた
先生、急がしそうで
徹夜とかしてない?
寝てる?
返事も聞かずに一気に話すと
目を細めて、俺を見てた
麗句の一つでも言えたら…

俺が酷く
後悔した時に
そんな事無いですよって
とても優しい声
覗き込む…イルカ先生
本当ですよ、って
もう一度…
夜の闇が濃くなり、イルカ先生を送る
廊下がギシリと鳴いた、鍵
を開けて…笑った

ん?

「カカシさん…良ければ、飲み直しませんか?」

イルカ先生の意外な申し出に
俺の顔が赤くなる…


〜カカシSide Fin〜
   
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