優夢

□Angel Love Story
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「えっ、ダメよ、そんなの」
「だけど…変なのは選べないもの」

久々の連休…
買い物をしていたら
妙に女性が多く、必死そうだ…

「相手は、はたけ上忍なんだから」
「早くはたけ上忍のお誕生日、こないかしら」
「明日が楽しみね」
「受け取ってくれるかしら…」
「はたけ上忍、明日はどちらに居るのかしらね」

何処かしこから
同じような言葉…

「…(誕生日なんだ…知らなかった」

何気ない顔をしながら
手に取る…

「…(俺も、何かしたいな…
 ナルト達、世話になってるし…」

ぼんやりと考えながら
家路に着いた

洗濯をして、掃除をして
明日の休みの計画を立てる

アカデミーも休みだし
受付も無いし…

家の事も、今日したから
のんびり寝て…

「誕生日…」

ナルト達の事も有るから…

「………」

ナルト達の…

「あぁ、もう…」

本音は違う、と
いい加減、認めた方が良いんだろうか…

「どうすりゃ良いんだよ…」

ナルト達の事を持ち出してでも
自分の感情を伝える機会を作りたい

「…浅ましいな…」

呟いてから
もう一度、買い物へ出た

「……」

あいにく…カカシの好きな物は知らない
ザワザワしている女性達に混ざって
何食わぬ顔をしながら
情報を集める…

「これは?」
「そうね…悪くないわよね?」
「………」
「はたけ上忍の好きな物って、何かしら」

聞き耳を立てても
これといって、決まらなかった…

深い溜息の後
何故か、買ったのは生活用品

「あ〜ぁ…
 アスマ先生達に聞けば良かった」
「…何を?」
「何って、カカシ先生の…」
「俺?」
「……うわっ!!」

振り向くと、自分の顔を指差したカカシ
驚きで一気に体温が上がった

「イルカ先生?」
「あ、ぁの…こん、にちは…」
「うん…俺が、どしたの?」
「へ?…あ…いぇ、何も
 カカシ先生、明日は任務ですか?」
「7班?」
「いえ、カカシ先生も」
「いや…特に何も」

ニッコリと目を細めたカカシに
クラクラするくらい…心をわしづかみにされる

「…(本気で好きなんだな…俺」

逢うたびに、認識する…
この人が好きだと…

「イルカ先生?」
「あ…あの、カカシ先生
 迷惑じゃなければ、食事でも行きませんか?」
「………」
「カカシ先生?」
「食事…」
「はい」
「俺が、イルカ先生と?」
「あの…」
「良いの?」

カカシが驚いたように告げて
イルカは首を傾げながらも、頷いた…

「あ、これ…部屋に置いて来て良いですか?」
「うん」

カカシの言葉に笑顔を向けて
部屋に戻る…

そして、カカシと合流しよう…と
考えていた…
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