甘夢

□悠久の物語
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休日前の買い物…
ふと、通り過ぎる女性に目がいった

「………」

柔らかそうな身体に
綺麗な髪

「………」

自分とは正反対の生き物
不意に、申し訳無い気持ちになった




「イルカ先生?」
「……ぁ、はい」
「どーしたの」
「いぇ…」

夕飯を作りながらも
どこかほうけている…
カカシは隣に立って、鍋を眺めている

「悩み事?」
「………」
「らしく、ないね…」

頬を撫でると
益々、イルカが困ったような顔をした

「カカシさん…すみません」
「んー?」
「俺…柔らかくないし、綺麗でも無くて」
「………は?」
「子供も……」

しょんぼりと俯いてしまった…
カカシは不思議そうな顔をしている

「イルカ先生、何があったの」
「いぇ…何だか、申し訳なくて…」
「………」
「貴方みたいに素敵な方を、男の俺が独占して」
「…イルカ先生?」
「貴方にも、里にも…申し訳無くて…っっ」

腕を掴まれた
それも、両方…
カカシを見ると、いつもと顔が違う

「本気で言ってんの…」
「カカシさん?」
「今の、本気で言ったの…イルカ」

怒っている…
でも、理由が解らない
何か気に障ったのだろうか…

「申し訳無い、って…何で」
「痛い…カカシさん、離して下さい」
「何でそんな風に考えるの、俺が嫌いになったの」
「何…言って…」
「俺は嫌だよ、別れない」
「ちょ…カカシさん…」
「イルカが別れるって言っても、絶対に別れない」

カカシは本気で告げてくる
それに気付けば、嬉しくて泣きたくなる

「違います…そうじゃないです」
「………」
「ただ、女性が羨ましくて…」
「…本当に?」
「はい、俺は男だから
 子供も産めないし、身体は柔らかくないし…」

そう言うと、カカシが目を細めた…

「カカシさん?……んっ」
「柔らかいと思うけどなぁ…」
「や…やめ…っ」
「ほら…柔らかい…」

スルリ…と、直に触ってくる
その感触に、ピクリと震え出す

「待って…ちょっと…まだ、夕飯…」
「夜食で良いよ…」
「や…だって、ば…」

精一杯抵抗するものの
カカシに力で勝てる訳が無かった…

「俺はね…イルカ…」
「んん、ん…く…」
「別に男が好きだった訳じゃない」
「は……ぅ…」
「女が好きな訳でも無い」
「ん、んく…んっ…」

床に座り込み
カカシの物を咥え込み
下からカカシを見上げる

「好きになって、愛したのが
 たまたま男のイルカだっただけだよ」
「んく…ん、ふ…」
「可愛くて仕方ない…」
「は…っ」
「俺ね…イルカ以上に可愛い人を知らない」
「カ、カシ…さん…」

座り込むイルカに目線をあわせ
その唇を塞ぐ…

「俺はイルカが良い…」
「ん……」

抱き竦めてから、自分の膝に乗せる

「イルカは?」
「決まってるでしょう…」
「言ってよ…」

甘い声に優しく綺麗な顔
こんなに良い男を、他に知らない…
自分達がこうしている事実も
自分達以外、知らない…

「カカシさんが良い…
 俺は…カカシさんしか要らない…」
「うん…もっと言って」
「俺は…んんっ…ん、ぁ…カ、カシ、さん…しか
 あっあ…知ら…なっ」
「可愛い…」

カカシの指が動くたびに
細かに震えて
強く抱き着いてくる
その様子が可愛くて、愛しい

「イルカ…可愛い」
「ぁ、あっ…カカ、シ…さ…ん」
「気持ち良い?」
「んんっ…ん、く…ぅ」

指を締め付け
カカシの目を見つめる
すると、カカシの目が優しく笑った…

「ふ…ぅ…っ」
「息吐いて…」
「…は…ぁ…っ、あっあ…カカシ、さ…」
「ん……」
「あぅ…ぅ、ん…っ」

自分の中にピッタリおさまり
グイグイと奥を突いてくる

「あ、あん…あっ、ゃ」
「イルカ…綺麗だよ…」
「っ……」

イルカの身体を撫でながら
耳元で何度も名前を呼ぶ

「ぁ…あっ…」
「っ……」

フルリと震えて、射精した…
まだ、本格的には動いていない…
奥を刺激しただけ…

「イルカ…」
「ん…ん…」
「ベットが良い?」
「……」
「このまま続けたい?」

ゾクゾクするほど
快感が身体を巡る…
自分の中で熱く脈打ち
まだ刺激してくる

「イルカ…どうしたい?」
「…んん」
「…痛…」

急に後ろに倒され
見上げれば、イルカの泣きそうな顔…

その顔も、自分を煽る…
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