月光

□ourselves
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「や〜おはよう、皆」
「先生遅〜い!!」
「また遅刻だってばよ」
「………」

演習場に集合する部下
…ナルト…

「え〜っと、今日はこの先に
 ちょっとした目印を着けて来た
 それを取ってきた奴には
 特別に修行をつけてやる」

その声に約2名が喜んでいる

「サスケ〜…テンション低〜いよ?」
「………」

下から睨んでくる
ふと…顔を近づけると
イルカの気配が混ざっていた

「………」
「………何だよ」
「…べっつに〜」

2人がサスケより先に走って行く
暫ししてから、サスケも行った

自分は岩に座って
愛読書をひろげる

「………」

サスケから、気配がした
微かでは有るが、イルカのチャクラ
昨日、ゲンマに言われたな、とか
どうしてサスケから?とか

『イルカ…サスケが好きなのかな
 俺じゃなくて、サスケの方が良いのかな
 …あ〜何か嫌だな…それ
 凄いヤダな……
 イルカ、仕事かな…逢いたいな
 早く謝りたいな…ちゃんと仲直りして
 もう一回ちゃんと話し合って
 今度はイルカの話も聞くから
 …駄目かな、無駄かな
 もう、イルカに嫌われたかな
 …嫌われたのかな…嫌われたよな
 あんな事言ったんだし
 あぁ、ごめん…ホントにごめん
 あんな酷い事言うつもりじゃなかったんだ』

ページが進まない…
開いた個所のまま、止まってしまった

『…嫉妬…なんだよな
 イルカが同僚の女と話してた
 良く考えれば、教師なんだから
 それくらい当然の筈なのに
 滅茶苦茶悔しかった…
 イルカは俺の恋人なのに、女なんかと話してたのが、悔しかった』

「…せ?」
「………」
「先生っ!!」
「っ…何だ、サクラ」
「ナルトとサスケ君が喧嘩始めちゃって」
「あ〜…やらせとけ」
「でも、ちょっと…」
「ど〜せいつもの事でしょ」

適当にサクラをあしらうと
自分が目印を着けた辺りから
ナルトとサスケのチャクラを感じた

「……普段と違うから」
「…面倒くさ〜…」

やれやれ、と呟きながら
仕方なく2人の元へ行く

「は〜い、そこまで」
「カカシ先生!!サスケが、サスケが!!」
「何だよウルセェな」
「今回の原因は何なの?」
「サスケが嘘吐いたってばよ!!」
「嘘じゃねぇ」

その言葉に首を傾げながら
ナルトの前にしゃがみ込んだ

「何、言われたんだ?ん?」
「サスケからイルカ先生の匂いがしたから
 なんで?って聞いた」
「………」
「そしたら、そしたら…
 昨日家に泊まって一緒に寝たって言ったってばよ!!」
「………ほ〜」

ナルトの頭を撫で繰りながら
サスケに顔を向ける

「嘘じゃねぇよ」
「嘘だってばよ!!」
「ウルセェな、だったら本人に聞けよ」

サスケの対応に
ナルトは鼻を啜って走り出してしまった

「…サクラ、ナルト頼んだ」
「はい…先生は?」
「サスケ君とお話」

ニコ〜っと笑うと
サクラも後を追ってくれた…

目の前のサスケは
相変わらず、カカシを睨んでいる
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