お題
□散り行くとき
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体から噴出した
赤い赤い血が
椿の花びらのよう・・・・―――
-散り行く時-
脱人殺し軍団。
それを掲げて、まだ日が浅い頃だった。
俺は、敵国と穏和な話し合いをするために、敵国へと赴いた。
「わてが、ボディーガードでええの?」
「いいって言ってんだろーがしつけーなぁてめぇも。」
タラップを降りる俺の後を、今回ボディーガードにつけたアラシヤマがおずおずとついてくる。
ティラミス達は溜まった俺の仕事を片付けてもらうため、今回はガンマ団に残ってもらっている。
正義の軍団
にガンマ団が変わってから、ガンマ団をなめきった連中が増えてきている。
そのためか、話し合いがある時必ずと言って良いほど、俺は命を狙われる。
まぁ、それだけ恨みを買っていたのだろう。
そのツケが今俺にきているのだなぁと思うと、失笑をもらしてしまう。
「どへんおしたの・・・?」
ボンヤリとしていると、アラシヤマが心配そうにたずねてきた。
うーん。これで男で根暗って言うのが勿体無い。
再びタラップを降りだす。
「いや。なんでもねぇ。それより、俺たちはどこに行けば良い?」
「会議室のねき(近く)の部屋に行くはずやけど・・・。」
隣に並ぶ、アラシヤマの鬱陶しい髪の毛が、タラップから舞い上がる風によってなびいている。
隠れている目が、チラチラと見えたり隠れたり。
両目とも真剣に俺のことを見ている。
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