□ Dream

□Existence
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「バクラってほんと、キレイだよね」

こんなことを言ったって、バクラが喜ぶはずがないのは分かってる。彼からすると、むしろ気に障るのかも知れない。

だって、彼の体は自分であって自分でないのだから。だけどあたしは目の前のバクラを見ていて、つい口にしてしまった。

「色白いし肌もキレイだし、髪もふわふわ」

「あー。オレの宿主サマはキレーだからなぁ」

笑うわけでも怒るわけでもなく、バクラは無関心な言い方をする。ただあたしの本音を言っただけだから、別にいいんだけれど。

だって本当にキレイなんだもの。

「全部キレイだけど、一番好きなのは、目かな」

「ほぉ。宿主サマに言ってやれよ」

「この目はー、どう見たってバクラの目。獏良くんの目はこんなに鋭くないよ」

「あーあー分かった分かった。そういうことにしておいてやるぜ」

「…心にもないことを」

軽く流されても仕方がないことを言っているんだと思う。でもこれも本当に思ってること。

それに、今その目であたしを見ているのは獏良くんじゃなくて、バクラでしょう?

それだけは、確かだよね。




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