そこで私の意識は真っ白になった。







目が覚めると朝だった。
頭がぐらぐらして昨日のことが思い出せない。


((……水飲もう…))


そう思い上体を起こす。
同時に腰から身体中に走る激痛。


『っ!?痛…』


起き上がれない程の痛みに涙が出そうになる。
これではもう少し寝ているしかない。
仕方無く横になるとふと隣に居た人物に気が付く。


ずきん


段々と鮮明になっていく出来事にまた頭が痛くなる。
そうだ…昨日は…。


『こいつにヤられたんだ…』


この前のお返しだ、とか云って滅茶苦茶に犯されたんだ。
その本人は未だに寝息を立てていて、いつもなら殴り殺すところなのだけれど今はそれどころじゃない。
腰も頭も痛すぎる。


((兎に角寝よう…))


「大丈夫か??」

『!?』


シルヴィアが目を閉じた瞬間上から降る声。


『アポロ…何で…いつの間に起きたの??』

「お前が起きる少し前からだよ…腰…痛いのか??」

『痛いに決まってるじゃない…馬鹿…』

「水持ってくるよ」


アポロは起き上がるとコップに水道水を入れる。


((何であいつは普通に起きれるのよ…))


「ん」

『だから…起きれない…』

「ああ、そうか」


そう云うとアポロは口に水を含みシルヴィアの顎を掴んで口移しをする。


『んんーー!!』


ごくり、と喉が水を通る。


「これで良いだろ」

『な、何であんたはいつもそう突然なの…ん…』


再び口移しをされてもう反撃する力もない。
諦めてアポロのされるが儘に水を飲まされる。


『ぷはっ…』

「飲めたか??」

『ん…疲れた…』

「もっかい寝ろ」

『うん』


アポロはシルヴィアのさらさらの金髪を優しく撫でる。
その手がすごく暖かいような気がしてうとうとと眠たくなる。


「……御免な」

『え…??』

「これからは気を付ける…」

『何でそんな…アポロが悪い訳じゃないでしょ??』

「でも、さ」

『別に私は嫌じゃないから気にしないで。ね??』

「うん…」


シルヴィアはアポロに笑いかけると両手を伸ばす。
アポロがその手を取るとシルヴィアはそっと自分の方にアポロを引き寄せた。


『顔…視せて』

「こうか??」

『遠い。もっと近くで視たいの』

「変な奴だな」


3cmあるかないか位まで近付くとシルヴィアと目が合う。
シルヴィアの青い眼は厭に澄んでいて惹き付けられる。


『…アポロ』


名前を呼ばれてはっと我に返る。


「何だよ」

『キス、して??』

「…良いのか」

『良いから云ってるの』


アポロは態と音を立てて口付ける。


『有難う』

「やっぱり寝ろ。お前」

『…そうする』


そう云うとシルヴィアはすっと瞳を伏せる。


(寝てくれて良かった…)






でないとまた襲うかもしれないだろ??







2008.07.26.

あ、はい、ぐだぐだです。
Prisonerの快楽の…≠延長した話です。
基本的にキャラ崩壊で御免なさい。

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