爆丸
□平穏な日々に
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ゼノヘルド達との戦いを終え、ダン達の前に現れたレンという少年は最初からどことなく胡散臭かった
「だが、レンはこの爆丸インタースペースを作るのに協力してくれた仲間だろう?」
「でも、何かありそうで、好きになれない…」
爆丸インタースペースのフィールドで行われているバトルをどことなくつまらなさそうに見ながらユキトは言った。そんなユキトに苦笑しながらシュンは話題を変える
「そういえば、新しい学校はどうなんだ?」
「…普通」
「そうか…」
「やっぱり、駿の家に行けばよかった…」
「え…」
ユキトの意外すぎる言葉に動揺しつつも、なんとか平静を保ってなぜ?と問いかける
「だって、今の家は遠すぎるから…」
駿に会うには…と最後だけ消えそうな声で言うと慌てて顔を背けるユキトにシュンは気まずそうに咳払いをする
「いつもここで会えると思うんだが…」
『こんなデジタル空間じゃなくて、ユキトは実際の空間で会いたいんだ』
「ナーガ…!」
どことなくからかったような口調でパートナーの心情を言い当てたナーガはパタパタとシュンとユキトの間を飛びながら続ける
『というよりも、お前たちは恋人同士とやらなんだから、もう少しイチャついてもいいんじゃないか?』
「うるさい…」
ナーガを掴んで強制的に黙らせると、少し困ったような目でシュンを見てからそっぽを向く
「それじゃあ、次はオレのバトルだから行ってくる」
「うん…」
ユキトに柔らかい笑みを向けてからシュンはバトルフィールドへと向かった
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