▼ヒロアカ▼長編 Bomb!(爆豪)

□1話
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次の授業が始まるまでの束の間の休み時間


名無しさんは前の席の爆豪に話しかけた

「爆豪くん、なんでさっき勝負ついてるのにすぐに離してくれなかったの?」



「うるせー黙ってろ」




…………つんつんベージュ頭のくせに


「あ"ぁ!?」


勢い良く後ろに振り向いた爆豪に名無しさんは驚いた

「っわぁ!」


「か、かっちゃん、そんなに大きな声を出さなくても…外見の特徴を言っただけで悪口じゃないし…」


名無しさんの後ろの席の緑谷出久が口を出した



「てめーも黙ってろ!デク!!」


「まぁまぁ爆豪落ち着けよ。髪型と色を言われただけで威嚇するなんて男としてみみっちいぞ?」


やり取りが聞こえた切島鋭児郎がすかさず間に入るが言葉のチョイスが悪かった為に怒号の矛先は切島に向けられた



緑谷と目を合わせて名無しさんはホッとした



そして軽くため息をついた後、頬杖をついた


切島と騒いでいる爆豪にチラッと視線を向ける







「名無しさんちゃん、わかりやすいわ」


「ひゃあ!つ、梅雨ちゃん!?ななななななに!?わかりや…す…!?!?」


「名無しさんちゃんの顔を見ればわかるわ。爆豪ちゃんのことが好…」


「いや、ち、違うから!!あの!!…あの!」


顔を真っ赤にして慌てる名無しさん


「ええんよ、隠さなくて。私も少し前から気づいてたよ?」


麗日も会話に入る



「そうなの!?あの…誰にも言わないでほしいんだけど…私が…ば…爆豪くんのこと好きってこと…


「もちろん!誰にも言わんよ」

「私も言わないわ。名無しさんちゃん、私 "爆豪ちゃんのことが好" までしか言っていないのに慌てちゃって可愛いわ」


「…!?!?」


名無しさんはただあたふたしている





「そろそろチャイムが鳴るわ。この話は寮に帰ってからゆっくりしましょ」



蛙吹がそう言うと麗日はうんうん、と大きく頷いて自分の席に戻った




(え、えぇぇぇ!この話じっくりしちゃうの!?)



名無しさんの心の声は誰にも届かなかった









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