長編 ひまわり(水戸)
□16話
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(洋平くん…来ちゃダメ…)
数分後
名無しさんの願いとは裏腹に洋平が工場に現れた
「名無しさん!!」
名無しさんが顔を上げるとそこには愛しい人の姿
「よ…洋平くん…」
洋平の姿を見た名無しさんの顔は歪み目からは大粒の涙が零れた
洋平の怒りが頂点に達した
「やっぱりてめぇの仕業か」
洋平に睨まれたクミは笑みを浮かべた
すぐに名無しさんに駆け寄りたかったが鉄パイプを持った男たちがそれを阻む
「…てめぇら…死ぬ覚悟はできてんだろうな?」
拳を鳴らしながら名無しさんの前の男たちに近づいていく
「洋平くん逃げて!お願い!」
名無しさんが必死に叫んだ
「…すぐに助けてやるから」
洋平が更に男たちに近づいていくと一人の男が口を開いた
「それ以上近づくとこの女ヤるぞ?ヤられたくなけりゃそこのイスに座れ」
洋平は自分が袋にされると気づいた
そして名無しさんを解放する気がない事も
だが今は言う事をきくしかなかった
「ダメ洋平くん!」
「大丈夫だ」
(みんな‥急いでくれよ)
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