●スラムダンク●長編 Cherish (三井)
□過去
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俺は名無しさんの着替えが終わるのを待ち
入っていいと告げられると部屋に入った
「横になっとけ。」
大丈夫、と言う名無しさんを無理矢理ベッドに寝かせた。
「ごめんなさい。」
か細い声で名無しさんが言った
「何で謝るんだよ。」
名無しさんはリョータに背を向けた
「袋…持って…なかった…また……キスさせちゃったから…」
声が震えていた
リョータには彩子とゆう好きな人がいる
なのに好きでもない自分に
事情はどうあれキスさせてしまった
助ける為のキス
それは二回目のキスだった
名無しさんはリョータに申し訳ない気持ちでいっぱいだった
リョータは名無しさんが過呼吸になっている自分を誰にも見られたくないとゆう気持ちを分かっていた
名無しさんの声が震えている理由も分かっていた