剣姫

□3章
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デジモンと人間が憎み合う。その全ての原因が倉田だと知らされる。大達は、先に人間界へ戻った倉田により、記憶処理を施され、デジモンのことを忘れさせられてしまった。捕えられたアグモン達は、パートナー達を助けに向かうことに。アグモン、ガオモン、ララモンは記憶処理をされた大達のもとへ。クダモンやドルモン達は、捕えられた薩摩や光希達を救いに向かう。そんな時、ドルモンはクダモンに呼び止められる


「オマエ達は、先に行け」


クダモンはポーンチェスモンとファルコモン達に先に行くように言い、ドルモンと向き合う


「何だ?ドルモン」

『・・クダモン。イグドラシルは、どうすると思う?』

「!?」

『・・隠す必要は無い。それに、前に会ってるしな。この姿ではなく。弟から紹介されてさ』

「!・・貴様、やはり」

『うん』


コクンッと頷けば、クダモンは「そうか」と言いながら、彼に聞く


「・・オマエは、どちらに着くのだ?」

『そりゃあ、知ったからね。それよりも、光希の守りたいものを俺は守りたいから。そして、俺の守りたいものも含めてな』

「・・・そうか」

『あぁ』


コクンッと頷く


『今度は、俺達もデジタルワールドに行くつもりだ』

「・・そうか。だが、オマエは良いのか?奴と」

『・・・あぁ』

「そうか。分かった」


クダモンとドルモンはタッタと走って行った。捕まっている光希達を見つけて、ドルモンはすぐに光希に抱きついた


『光希!』

『ドルモン!』

『光希、良かった!怪我はない?何処か、痛いところは?』

『フフフ、ドルモンは心配性ね。大丈夫だよ』

『そう?なら、良かった。今度は、俺がちゃんと守るから』

『・・・ぅん』


なでなでとドルモンを撫でれば、くすぐったそうにして嬉しそうに笑った。イクトは倉田を捜して、走って行ってしまい、黒崎達もそれを追う


『光希。光希は、俺と行こう』

『でも、イクト君達を』

『イクトは、黒崎達が何とかしてくれる。それより、大達が記憶を消されてるんだ』

『え?!』

『それに、たぶん、奴らは大達を狙うと思うんだ。だから、まずは、彼らの方を助けに行こう』

『うん。分かった!』


ドルモンは、DATSのビルの外に出るとドルグレモンへと進化して、光希を乗せて、公園へ向かう


『!・・光希、背後から』

『えぇ。分かってる』


彼女は、スッと手に木刀を持つ。それはデジソウルを纏った。ドルグレモンは少し嫌な予感がした


『・・ね、光希。俺に、任せて良いんだけど;;』

『ずっと閉じ込められてて腕が鈍りそうなのよ、ドルグレモン』

『えぇ〜;;』

『一気に上昇して』

『・・・ぅん。分かった;;』


ぐんっと一気に上昇すると背後から迫るギズモンATは上を見上げるが太陽の光でドルグレモンは見えない。光の中から黒い影が見えたがそれはドルグレモンではなく、木刀を振り上げている光希


『はあぁぁぁ!!剣聖流・弐の型!疾風!!』


振り下した木刀からは、剣圧がデジソウルの風圧となり、ギズモンは真っ二つに斬られた。彼女が落下する真下にドルグレモンが現れて、その背に彼女は降り立つ


『・・光希、本当に凄いね;;』

『まだまだよ』


そう言って、彼女は笑った。剣聖流。それは、彼女の家に代々伝わる流派であり、彼女の父親がそれを継いでおり、それは、祖父から受け継いだもの。彼女もそれを祖父から幼い頃に一通り習っていた


『・・・ね、光希』

『なに?』

『今度、さ。俺にも教えてよ』

『・・・でも、ドルグレモン、どうやって持つの?木刀とか』

『・・・え、と・・・ほら、俺なりに、色々とアレンジして』

『ん〜・・じゃあ、もし、ドルグレモンが究極体になった時、持てそうだったら、教えてあげる』

「えぇ〜・・今は〜?」

『見稽古ってあるのよ。百聞は一見に如かずってね。口で説明するより、見た方が役に立つし、見ることで見よう見真似で覚えていくことだってあるのよ。現に私もそれで覚えたし』

『そっか!じゃあ、光希の技見て、いっぱい覚える!』

『フフフ、うん。頑張ってね』

『うん!』


ドルグレモンは、バサッと翼を羽ばたかせて、飛行し、ギズモンATを記憶を取り戻して、倒した大達と合流した


『大!』

「!光希姉ちゃん!無事だったんだな!!」

『私がそう簡単に負けるわけないでしょ』

『ぅん。光希、凄かったよ!追手の良く分からない奴をスパって斬ってさ!』

「良く分からない奴って・・まさか、ギズモン?!」

「光希さん、ドルグレモンの言うことは本当なんですか?!」

『えぇ。家の流派で。木刀にデジソウルを纏わせたら、威力絶大だったわ』

「流派って;;」

「光希姉ちゃんのとこには、ずっと伝わってる剣の流派があるんだよ。え、と、なんてったっけ?」

『剣聖流よ』

「なっ?!あの、剣の流派の中で最もあらゆる面に対応し、だが、最も習得するのが難しいと言われる、剣聖流ですか!?」

『家は、その流派の直系だから』

「・・剣聖流。自然界の技が組み込まれていると言われているというが、まさか、その後継者がこんな身近に;;」


唖然としているトーマ。大は「やっぱ、姉ちゃんのとこはスゲェな!」と言っていて、淑乃は「凄すぎて、何も言えないんですけど;;」と呆れ気味だった。皆でDATS本部ビルへと向かうとイクト達がやってきて、大達に逃げろと言うのと同時に本部ビルが爆破され、大達は、デジタルワールドへの道を断たれてしまった


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