僕らのデジタルワールド

□2人の聖騎士と最愛の姫
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光希は、制服に着替えた。外に出ようとするのをアルファモンが止める


「玄関の外に選ばれし子どもが居る。マンションの外にも居るな。光希」


スッとアルファモンが手を広げると靴を履いた彼女は近づく。彼女を腕に抱いたアルファモンはゲートを出現させて、中へ入り、その出口はマンションの屋上。そこから、彼女を抱え、フワリと下へ降り立つ。マンション入り口の玄関に配達のトラックがやってきて、子ども達の死角になったのを確認して、彼女はタッと走る。アルファモンはそれを見送ってから、再び屋上へ戻るとそのまま、ビルの屋上を伝い、彼女の後を追った。学校に着くと彼女は屋上へ行き、ホームルーム時間ギリギリまで屋上に居た。ホームルームが終了し、授業と授業の間も空や太一、望月もだが、まだ知り合ってすぐの為か中々声を掛けることが出来なかった。放課後は、彼女はすぐに帰ろうとして、鞄を持って、太一達が声を掛ける前に教室を出た。しかし


「!・・ぁ」


太一達が彼女の後を追うと彼女の前に居たのは


「ヤマト」


太一が呟く。そこには石田ヤマトが立っていた。橋の下で丈以外の選ばれし子ども達が集まった


「え、と、士騎聖さんも選ばれし子どもなの?」


空が聞くと俯いたままの彼女はコクンッと頷く


「アルファモンとはどういう関係なんですか?」


光子郎が彼女に聞くが彼女は答えない。ヤマトが「答えろよ」と言うが、彼女は答えない。ヤマトに弟のタケルが「そんな聞き方しちゃダメだよ」と言われて、チッと舌打ちするヤマト。そんな彼らの前に


「それ以上、その子に手を出すな」


声のした方を見れば、黒い聖騎士が立っていた。ただ、彼らが対峙したアルファモンよりは大きさは、ウォーグレイモン達よりもやや高い程度であろう


「アルファート!」


タッと子ども達の間を潜り抜けて、アルファモンに抱きつく彼女を彼は優しく腕に抱く。彼女へ向ける瞳も子ども達へ先程向けたよりも優しい


「貴方は彼女のパートナーデジモンなのですか?」

「・・違う。俺は、オマエ達よりも2代前の選ばれし子どものパートナーデジモンであった者だ。そして、彼女もオマエ達より前に選ばれた子どもだ」


その言葉に皆が「えっ?!」と声を上げた。アルファモンの話では、彼のパートナーはもう居ないらしい。今は、彼女のパートナーデジモンの代わりに彼女を護っていると言う


「じゃあ、彼女のパートナーデジモンは」

「・・生きてはいる。だが、オマエ達が倒したアポカリモン。奴の呪いを受け、今は、目覚めない」

「っ」


光希は泣きそうな顔をしたのでアルファモンは彼女を優しく撫でる


「それと、俺は、オマエ達が戦ったアルファモンとは別個体になる」

「あのデジモンの事、何か知っているのか!」

「・・・奴に対して、俺がオマエ達に話すことは無い。それと、もう俺達にはかまうな」


そう言って、アルファモンは彼女を抱き上げようとしたら、「待ちなさい」と声を掛けられた。見れば、スーツを着た女性が立っていた。ミミが「あ、あの時の」と言う。ややきつめの感じの女性に光希は、怖いと感じたのかアルファモンにギュッとくっ付くのでアルファモンは冷たく女性を見る


「一緒に、来てもらいましょうか?士騎聖、光希さん」

「・・・ぃや」

「・・彼女がオマエ達に付いて行く理由が無い」

「理由が無い?理由なら、あるでしょう?貴女の事、調べさせてもらったわ。そしたら・・貴女の履歴が明らかに手を加えられた形跡があるのよ。それでも、理由にならないのかしら」

「っ;;」


光希は、ビクリッと強張る。アルファモンはスッと彼女を抱き上げた
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