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□よい子のためのおとぎ話 ロミオとジュリエット編
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始めの人は始めまして。久しぶりの人はこんにちわ。今回ナレーション役に抜擢されたルテクです。この仕事やりきったら高級中華料理店の食べ放題券もらえるので、仕方なくやります。
味気ないナレーションになるとは思いますが、そこん所よろしく。
昔々あるところにガーディアン家とレギオンズ家という、家族ぐるみで仲の悪い一家があったそうな。
レギオンズ家の一人息子・・・実際は娘と言うべきだが一応息子の、アトラスはガーディアン家主催のパーティにご馳走が出ると聞いて、友人のテティスとプロメテを誘い、パーティに忍び込むことを計画していた。
しかし、ガーディアン家には自分達の顔は知れ渡っているので、下手に忍び込んで見つかれば生き恥になることは必須。ということで、どうやったら身元がばれずにパーティに参加できるか考えていた。
「うーん・・・全然いい考えがでないなぁ」
「やっぱり無理なんじゃないのか?」
「諦めたら負けだ」
無駄に食い意地が張っているアトラスは、一生懸命名案を考えていた。それをもっと他の事に活用しろよ。
「そうだ!ひらめいたぞ!やはりここはベタな方法で行くべきだ!」
「ベタな方法って?」
「仮面をつけて潜入」
『・・・・・・』
・・・仮面パーティじゃ・・・無いんだろ?
「だが顔を隠すのはこれしなかいから仕方がない。大勢の人の前で顔を出すのが恥ずかしいシャイな奴を気取っていれば何とかなるだろう」
お前がシャイだとは思えない。
「言われなくてもわかってる。まあ一杯買ってきたから何とかなるだろう」
「どんな仮面かったの?」
「えーっと、オペラ座の仮面に遊○王三期のヒロインが付けてた仮面に、星のカー○ィのメタ○イトが付けてる仮面にム○ュラの仮面」
「一部呪いの仮面があるんだけど!」
「ただの模造品だから大丈夫だ。多分」
「多分?!」
そうは思えないほどリアルに出来てるぞ・・・
「リアルさを追求したんだろうな。ホラ、プロメテ」
「何だ?」
「これはお前にぴったりだと思うんだ」
「何でそうなるんだ!!」
「アルバートが出してるカンペに書いてあるから」
「アルバートぉぉぉぉぉ!」
ム○ュラの仮面。決定だな。
「で、テティスはこのタイガーマスクが似合うと思うんだが・・・」
「オペラ座の仮面でお願いします」←至って真剣に
ガーディアン家頭首、エール主催のパーティ会場。豪勢な飾り、豪勢な食事。俺も金があったら行ってみてぇなぁ・・・
「・・・・・・」←ム○ュラの仮面装備中
「アトラス・・・」
「何だテティス、言っておくがこのマンガ肉のような肉はやらんぞ」
「そんなことはわかってるよ。それより・・・プロメテのことなんだけど」
「プロメテがどうかしたのか?」
「いや・・・その・・・」
ムジ○ラの仮面をかぶり、アトラスたちの隣で何も言わずに立っているだけのプロメテは、少しというか、かなり目立っていた。
「よかったなプロメテ、皆の注目の的になってるぞ」もぐもぐ
「よくねーよ!こんな迷惑注目の的なんて今すぐにでも辞退したいわ!」
じゃあすればいいじゃねぇか
「取れないんだよこの仮面!どうなってんだろ!これじゃあ飯食えねえよ!」
呪われたな。
「月呼ぶなよ」
「呼べるか!」
「アトラス・・・このムジ○ラの仮面って本当に模造品なの?」
「その筈なんだが・・・もしかして、プロメテの顔にジャストヒットしたとか?」
「嫌だー!こんなの被ったまま一生過ごすなんて嫌だー!」
「静かにしてよ二人とも。ただでさえプロメテの仮面のせいで目立ってるって言うのに、大声まで出したらもっと目立っちゃうよ」
テティスの言う通り、プロメテ達が大声を出すから周囲の人達がジロジロと不審な目で三人を見つめていたりする。
「う・・・」
「流石はテティス。鶴の一声だな」
「そうだねーティー君すごいねー」