ZXA小説
□お嬢様救出大作戦
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「折り入って、君達に頼みがあるんだ」
『・・・・・・』
もみじが美しく見える季節になった今日この頃、四人とプロパンコンビはいきなりアルバートの部屋に呼び出されました。
このおっさんが言い出すことには、いい加減飽き飽きしていた六人ですが、とりあえず話の内容だけでも聞いておかないと何しだすか解らないので、六人は黙っていました。
そんな六人の心境も知らず、アルバートは椅子(ZXA本編で座ってたやつと同じデザイン)に座って、頼みごとの内容を説明し始めます。
「私の知り合いに、世界中にその名をとどろかせている大企業があってね、ぶっちゃけ、このレギオンズもかなりお世話になっている超!エリート企業なんだよ」
『・・・・・・』
まだ黙っています。
「それでね、その大企業の社長の娘さんが、凶悪なテロリストに誘拐されてね。もうあの人、完全にヒステリー状態に陥っちゃってね、このままだと何時娘のために全財産投げ出す!なんてこと言うか解らないんだ」
『・・・・・・』
まだ無言を押し通しています。
「だからあの人がそんなとんでもない事言い出す前に、娘さんを助け出してほしい、もちろん・・・」
「帰るぞ」
ヘリオスが話を途中で切り上げ踵を返しました。それにあわせて他の五人もスタスタとアルバートの部屋から出て行きます。
突然の帰宅宣言にアルバートは慌てて椅子から立ち上がり、続けます。
「待って!もちろん報酬は出すぞ!」
ぴたっ
アルバートの言葉に合わせて、六人の動きが止まりました。シンプルです
「アトラス、君はこの前もっと体を鍛える施設とかがほしいとか言ってなかったかい?」
「!」
アトラスは驚き、後ろにいる男を見ました。
「テティス、君は春夏秋冬年中無休で泳げるプールが欲しいとは思わないかい?」
「え!?」
テティスはその言葉に驚き、後ろにいる自称神の男を見ました。
「ヘリオス、君は新しい除菌スプレー等が欲しくないかい?」
「何!?」
ヘリオスは一度耳を疑いつつも、自分の後ろにいる恐らく三賢人の中で一番馬鹿かもしれない男を見ました。
「シャルナク、君はお祭りでよく売ってるカラーひよこが欲しいだろ?」
「!!」
シャルナクはとても驚いて・・・って、え?ひよこ?
「プロメテ、君はX-○oxが欲しいって言ってたね」
「なんでそれ知ってんだよ!」
ゲーマーともあろう者がX-b○xを持っていないとは・・・まあ作者も持ってはいませんが
「パンドラちゃん、君はドーナツマン等身大抱き枕がが欲しいとは思わないかい?」
「ドーナツマンですって・・・!?」
そんな物が売ってあるんですか
そしてアルバートはとどめの一言
「これらの物が欲しかったら、あの人の娘さんを無事に(←ここ重要)救ってくれたまえ」
そう言って再び椅子に腰を下ろしました。くそぅ・・・大人は何て汚い生き物なんだ・・・!
その日の夕食後。洗い物を終えたツキリが、新作のポケ○ンゲーム(銀)をしていると、アトラスがかくかくじかじかと
「という訳で明日、そのテロリストのアジトに潜入することになった」
「おぉー、アトランさんガンバ!」
アルバートに言われたことをツキリに話すと、以外にも「ついて行く!」とは言わず、手をたたいて応援してくれましたよ。明日は槍でも降ってくるのでしょうか
「失礼だなー、いくら私がアトランさんラヴでも、命の危険がありそうな場所には行こうとはしないよ」
その癖にバスジャック犯にいちゃもんとかつけてたじゃないですか
「それで鬼神ちゃんに怒られたから、もうやめようって思っただけさ」
「・・・お前は一体、誰と話してるんだ?」
ぶつぶつと独り言を言うツキリに、かなり怪しげに見るアトラス。周囲にいたほかの人たちも同様に
「何でもないよー、それよりアトランさん、私が何でついて行くって言わないか、疑問持ってるでしょ?」
「メチャメチャ持ってるぞ」
即答する辺りから、どうやら相当気になっているようです。やっぱり明日は槍にあわせて矢も降ってくるようですね。
「ゴメンツキリ、僕もすっごい気になる」
「ティー君辺りも気になってるようだね。じゃあ早速説明ターイム!」
ツキリはDSをスリープモードにすると、スッと立ち上がって
「普通妻と言うものはね、仕事場という名の戦場に出陣する夫を行ってきますのちゅーをしてから見送り、そして家という名の自分の陣地を守りぬく存在!そして帰ってきた夫にお帰りなさいのごがん
ツキリの言葉にイラッときたアトラスの鉄拳パンチにより、強制終了
「あれ?ツキリっていっつもアトラスのこと「俺の嫁」って言ってなかった?」
そこにツッコんではいけない・・・