ZXA小説

□お料理奏死曲
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とある晴れた日のことです。
ヘリオスとテティスは、テティスの部屋でチェスをしていました。

「平和だねー」
「そうだな」
「……記念すべき一作目なのに…なんだろ、この平和すぎる空気」
「おいテティス。一つ言っておきたい」
「何?」
「俺が思うにこのシリーズ上。よほどのことがない限り平和と言う文字はないと思うぞ」
「………そうだよね。…はいチェック」
「なっ………!」
「待った無しね」

テティス優勢。すると、ドアが開きアトラスが部屋に入ってきた。

「おいテティス……って、何だお前もいたのか」
「何だとは何だ」
「二人とも落ち着いて……。それでアトラス、何か用?」
「ああ、実はあまりにも暇だったから作った」
「え?……」

テティスは少し動揺した。
よくよく見るとアトラスは大きなお皿を持っており、そのお皿の上には何やら黒く、アニメや漫画描写だったら確実にモザイクが入りそうなものがあった。

「…アトラス。それは?」
「クッキー」

即答。そのとき、テティスの心の中では

「(これはクッキーですかぁぁぁ!?)」

…となっていた。

「ちょっと作りすぎてな…。テティスと仕方がないからお前にやろうと思ってな」
「何だと…。俺はそんな物は食わん」
「食いたくない奴にはやるか」
「(ヘリオスー!!空気読んでー!!!)」
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