ディスガイア小説
□みんなで楽しく?クッキング!
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行き倒れ天使兵がきれいな曲線を描き、池の中へとダイブした姿を見て、その場にいた五人は「え、何コレどういうこと?アンタ同じ天使にも情け容赦ないの?」と感じたまさにその時、頭にハスの葉に乗っている蛙を乗せ、行き倒れ天使兵が池の中から顔を出し
「この容赦の“よ”の字もないこのどSっぷり!やっぱりユイカちゃんだね!久しぶり!」
笑顔全快で元気よく叫びました。
「何だ、知り合いだったのか」
さっきのユイカの言動に驚きつつリアスは言いますが、ユイカはその言葉の返答よりも先に
「てっきり私はとっくの昔に死んだのかと思っていたぞ」
とーっても冷たい言葉を行き倒れ天使兵に吐くのでした。
行き倒れ天使兵、彼の名は主役B(仮名らしい)何故本名を名乗らないのかというと、本人曰く「本名で呼ばれないのって何だかいじめられてるみたいで気持ちいいから」だそうです。流石はマゾ、恐るべし
何でも新しい刺激を求めてわざわざウェルダイムまで来たそうですが、うっかり迷子になってしまい、行き倒れになり、そこを偶然通りかかったヤイナとラウトが見つけ、今に至るというわけです。
彼は一応固有キャラですよ奥さん、知らないって?ならPSP版のディス2をプレイしなさい、アクターレ編やってください。すぐわかるから
「へー、じゃあアンタたちは顔見知りなのね」
アリナが話し始めると、ユイカは心底疲れた表情を浮かべ
「ああ・・・悲しいことにそうなんだ・・・」
「悲しいのか!?」
折角同じ天使に会えたのに・・・。リアスがそう付け足しても、ユイカの気は一向に晴れる様子はありません。
そんな彼女の憂鬱の根源は、復活からわずか一分でラウトとヤイナと打ち解け、すっかり仲良くお喋りをしていました。この優れた適応力が彼の長所なんでしょうかね。
「そういえば、さっき“とっくの昔に死んだと思っていた”って言ってたじゃない。アレどういう意味?」
アリナは話題を変えてこの状況の打破へとかかります。
その言葉にユイカは何か嫌な過去の記憶を思い出したかのように
「ほんの少し前にいきなりいなくなってな・・・他の同僚達や上司は“どうせ刺激を求めに行ったんだろう”と言っていたが・・・私はもうアイツと縁を切りたかったから、“ヤツはもう死んだ”と決め付けて絶縁を試みたんだが・・・」
「お前意外と馬鹿だろ」
リアスの厳しいツッコミが飛びます。
「うっ」
「ねぇ・・・ここで話思いっきり飛ぶけど・・・」
ここで突然アリナが重苦しい口調で言いました。
「アレ・・・なんだと思う?」
木陰で体育座りをして、どこか遠くを見つめいるエーゼルを指しました。背中がとてもさみそうに見えます。
アリナの言葉に、エーゼルの存在に気づいたリアスとユイカはその状態の彼を発見すると
「何だ・・・アレは・・・」
「何か、悲しいオーラを出しているような・・・」
それぞれとてつもなく気まずい表情を浮かべて呟きました。例えるならデート中、昔別れた恋人と再開したときと同じ空気ですね。
「誰か事情を聞きに行かないのか?」
「そういうアンタが行きなさいよ!」
「俺は嫌だぞ!ほら行けユイカ、レッツゴー」
「ええっ!?私!?」
「じゃあ頼んだわよ」
「嫌に決まっているだろう!断固拒否するぞ!」
「じゃあ誰が行くんだよ」
「やっぱリアスね」
「俺は嫌だって言ってるだろ!やっぱりユイカで」
「私だって嫌だ!アリナが行け」
「何でそこで私になる訳!?」
「言いだしっぺだし、丁度いいな」
「良くないわよ!この前議会用アイテム屋で手に入ったお酒、もうわけてあげないわよ!ラウトかヤイナに与えるわよ!」
「よし、がんばれユイカ」
「意思変えるの早っ!酒一つでそんなに変わるものなのか!?」
そんな風に、何故エーゼルがあんなふうに落ち込んでいるのか、聞きに行きたくてもどうも聞きに行きたくない三人が次第にもめ始めてきていると
「・・・何ギャーギャー騒いでいるんだ・・・」
『あ』
本人が話しかけてきてくれました。