ディスガイア小説

□みんなで楽しく?クッキング!
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ホルルト村にて、今日もラウトヤイナは元気一杯に

「だーれかーこの中にー!」

「料理ができる奴はいないかー!?」

青い空、白い雲に向けて大声で叫んでいました。確実に近所迷惑です。

「何だ何だ騒々しい」

近くを通りかかったリアスが、多少イライラを見せながら言いました。アリナも一緒にいますよ。

「あ、師匠!」

「お!リアス!お前料理とかできるか!?無理だよな!わかった!」

「勝手に決め付けるな。料理ぐらいできるぞ」

「あらそうなの?以外ねー・・・え?」

まさかの料理できぞ発言に、三人は驚きを隠せない様子でリアスを凝視します。

「ん?どうした」

本人は気にしている様子が全くありません。何故そんな目で睨まれるのかと疑問にすら思っています。

「いや・・・まさかアンタからそんな言葉が出てくるなんて思ってもみなくて・・・」

「男勝りな師匠がねぇ・・・」

「お前・・・本当は心の中に隠れた乙女心が・・・」

三人は若干引きつった表情を浮かべながら、口々に言いました。

「何でそんなに驚くんだよ。言っとくけど前の師匠が全く料理しない人だったから、俺が料理を作っていくうちに、自然と料理の腕前が上がっただけだぞ」

呆れながら言うリアスの台詞に、三人とも大いに納得しました。

「で、何でアンタ達は料理ができる奴を探してるわけ?」

ここでアリナが話を元に戻し、二人に尋ねると、答えてくれたのはヤイナでした。

「いや〜実は近くの森で行き倒れの天使拾ってさ〜。アタシ達持ち合わせが全くないから誰かに料理を恵んでもらおうかと思って」

「何で金じゃなくて料理なのよ・・・ん?天使?」

アリナは驚き、ヤイナは続けます。

「ああ、しかも聞いて驚け!天使兵だった!」

「マジ!?」

「マジマジ」

あっさりと頷くヤイナに、会話に参加していないリアスも驚きます。さらに

「持ってきたぞー」

いつの間にか、ラウトは例の行き倒れ天使を引きづりながら持ってきて、適当に地面の上に放り投げました。

「テキトーな扱いだな」

「気にしない気にしない。それよりコイツどうする?」

行き倒れ天使のほっぺたを、面白そうに突きながら、ラウトは尋ねます。

「天使だし・・・ユイカ連れてくる?」

「おっ、それナイスアイディア!」

手を叩いてヤイナが叫ぶと

「私がどうかしたのか」

偶然近くにいたらしく、騒ぎを聞きつけてたユイカがこちらへとやって来ました。

「うぉう!ユイカナイスタイミング!」

さらにテンションを上げるヤイナに、ユイカは一瞬嫌な予感が脳裏にスパークします。そして、彼女のその嫌な予感は的中してしまうのです・・・

「実は行き倒れの天使兵見つけたんだ!もしかしたらユイカの知り合いかなー?って思ってたり思ってなかったり」

冗談気味に言うヤイナに、ユイカはため息をついて

「思っているのかいないのかどっちなんだ。大体、同じ天使兵だからといって知り合いである可能性・・・は・・・・・・」

ブツブツ言いつつ行き倒れ天使兵の姿を見た瞬間、ユイカは呆れ顔から一変、ものすごーく嫌いなものを見る表情になりました。

「どうした?」

その表情の変わりように、少し動揺したリアスは問いますが、彼女はそれを無視して

「・・・何で・・・お前が・・・」

小さく呟くと、行き倒れ天使の足をつかみ

「こんな所にいるんだぁ―――――!!」

えらく怒りのこもった声で叫びつつ、行き倒れ天使を池の中へと放り投げました。
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