過去拍手置き場

□第12話 エールを取り戻せ!
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さて、ドラマが終わりました。

「ほら、やっぱり犯人は家政婦だったじゃない」

「ちくしょー!まさか愛人があんな所で殺されるなんてよぉぉぉ!!」

どうやら犯人は家政婦だったようです。犯人予想が外れてしまったパープリルは、悔しそうに地面をたたきます。

で、ドラマの間ずっと待たされていたヴァンはというと

「・・・・・・」

何と倒れていました。

即座に彼の異常事態に気づいたエールは、何食わぬ顔で

「ん?ヴァン?アンタ待ちくだびれたからって敵の前で寝るなんてどういう神経してるわけ?」

それは人質という立場でありながら、敵と一緒にドラマの犯人いい当てっこしていたエールには全く言われたくない台詞でした。

しかしヴァンはそのことを指摘することなく、苦しそうな表情を浮かべつつ頭だけをあげ

「何か・・・体が重いっていうか・・・力が入らないんだ・・・」

「は?慣れない正座して体力使い切っちゃったの?」

コイツマジありねえという表情をエールは浮かべると、パープリルは心底面白そうに言います。

「そりゃおめぇアレだろ、ちっせぇメットール大量に所持してるからだろ」

「ちっさいメットール・・・?そういえば前の部屋で可愛かったからお土産に数匹・・・」

イレギュラーお土産に持って帰るってどうよ。

「馬鹿だ!コイツ馬鹿だ!そのメットールは特殊なメットールでよぉ!所持している人のエネルギーを徐々に奪っていく特殊タイプなんだぜぇ?」

「何ですって!?」

驚きの声を上げたのはエールです。彼女が叫んでいる間にも、ヴァンの体力は奪われ続けており、ついには上げていた顔が地面に落ちました。

「それを知らずにお土産として持ってくるなんてよぉ!お前意外と馬鹿なんだな!」

そう叫んでパープリル爆笑。何か言いたそうな様子のヴァンですが、力が入らず何もいえません。

「さて、ちゃっちゃと止めでも刺すか」

力なく倒れるヴァンに、ほくそ笑むパープリルがその拳で殴ろうとした時

「あ、ロープ解けた」

ストンという音と共に、エールの自由を奪っていた縄がキレイに解け、彼女を解放しました。

「・・・・・・え」

ゆっくりと振り返るパープリルは予想外の出来事に唖然として口を開けます。

そんな彼に、エールは手を腰に当てて偉そうに一言

「アンタ縄の結び方下手すぎ。ピンポイントついたらあっさり解けたわよ」

「え。ピンポイント?」

縄にピンポイントなんてあるのか?と彼が考えている間、エールは素早く動き、倒れいているヴァンからバスターを取り上げると

「アンタ、前回のダメージ残ってるわよね」

「ぎくっ」

「図星ね、アタシ達の思い出をメチャクチャにした罰、体で払ってもらうわよ!」

『エール、その台詞下手したら放送コードに引っかかるよ』

モデルXの忠告を無視しエールはバスターの銃口をパープリルに向けて

「チャージバスター!」

「ギャアアアアアアアアア!!」
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