過去拍手置き場
□第12話 エールを取り戻せ!
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前回のあらすじ
ライブメタルを求めてエリアHへと入っていったヴァンとエール。
エリアH、それは全ての始まりとなったあの遊園地だった・・・
懐かしい思い出にひたりながら進むと、途中でフォルスロイドと遭遇。あっと言う間に倒すのではないかと思われたが、彼の最後の奇襲でエールが拉致されてしまった。
エールではなく、パープリルの身を心配するヴァンは、慌てて彼の元へ向かうのであった・・・
エリアH某所では、大量発生しているメットールが急ぐヴァンの行く手を塞いでいました。
「何だこれ!?倒しても倒してもキリがない!」
『イレギュラーの大量発生ってヤツだね。これは厄介だ』
のん気に解説するモデルX、とその時一匹のツルハシを持ったメットールがヴァンに飛び掛かります。
「何の!」
とっさに動いたヴァンはセイバーでメットールを横に一閃。横に切られたメットールはその場でパチンと弾け・・・
「こっ、これは・・・!」
三匹の小さいメットールになって、再びヴァンに飛び掛ります。が、ヴァンはそれを一掴みして
「持ってかーえろ」
そのままポケットにつっこみ、お土産として持って帰ることにしました。
その頃のエールはロープでグルグルにしばられ、自分を攫ってきたパープリルと一緒に
「犯人は絶対あの家政婦だと思うわ」
「いや、ぜってー愛人だ」
刑事ドラマを見ながら犯人の当てあいをしていました。
ドラマがCMに入った瞬間、パープリルはふと思い出したように言い出します。
「てかお前さ。一応俺にさらわれて、人質っつー身になってんだぞ?」
「そうね。それがどうかしたの?」
「普通恐怖とか感じるもんじゃねぇのか?」
彼の素朴な質問に、エールは平然として答えます。
「全然。だって主人公はどんなことがあっても死なないって法則があるもん」
「・・・・・・」
この時、彼は「何て女だ・・・」と思ったに違いありません。
CMが終わり、ドラマが再開したと同時に二人の会話が途切れました。また犯人探しに集中するようです。
と、その刹那。まるで空気を読んでいないように部屋のドアが開き
「エール!助けに来たぞ!」
切羽詰ったようなヴァンの声が響きました。やっと彼が到着したようです。しかし
「うるさい!今犯人が誰なのか考えるのに集中してるからもうちょっと後にして!」
「そうだ!もう少しで出てくんだからちょっと黙ってろ!」
すごい形相のエールとパープリルに一喝され、勢いを失ったヴァンは
「はい・・・」
ドラマが終わるまでその場に正座して、待っておくことにしました。
その時、彼の背中からはただならぬ哀愁を感じたと、後にモデルZは語っている・・・