過去拍手置き場
□第10話 ルアールちゃんのコンサート
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前回のあらすじ
遭難者を救出するため、エリアFに向かったヴァンとエール。
ヴァンが反抗期を迎え、動揺するエールだったが、いつも通りヤラレチャッタので問題なし!(エール談)
イレギュラーをなぎ倒し、発見したデータディスクの中には大変ふざけている文章ではあるが、セルパンが元ガーディアンのメンバーであることが発覚した!
ヴァンは例のデータディスクを手に取ると
「・・・中身がかなりふざけてはあるが、とりあえず持って帰ってプレリーに見せよう」
「そうね、アンタよく物失くすんだし、アタシが預かっておくわ。それ貸しなさい」
「嫌だ。大体よく物を失くすのはエールの方だろ?」
今回もヴァンはエールに反抗します。彼のターンはまだ続いている!
むかっ、流石にそこまで言われればエールも黙っちゃいれません。
「何ですって!アンタ今日は生意気なんじゃないの!ヘタレの癖に!」
またヘタレと言われ、ヴァンも黙っちゃいられません。
「うるさい!誰がヘタレだ!俺だって男なんだ!ちょっとは頼れるところ見せたいんだ!」
「えっ・・・」
彼の叫びにエールびっくり。彼女は一旦言葉を失い
「アンタ・・・そんなことの為にアタシに反抗してたの・・・?」
「え?」
まさかエールがこんな反応をするなんて思ってなかったヴァンは、キョトンとした表情を浮かべました。
エールはそうかそうかと非常に納得したような表情を浮かべ
「なーんだ、そうだったの。だったら早くそう言いなさいよね」
笑顔でヴァンの肩をバシバシ叩きました。叩かれている本人はまだ唖然としています。一体何がどうなっているのかと
エールの言葉は続きます。
「アンタの口から“俺は頼れる男になりたい!”っていう感じの台詞が出るなんて思ってなかったわ。そうかそうか、アンタもそんな年頃になったのねー」
「年頃って・・・お前俺と同じ年だよな・・・」
「そんなのはどうでもいいの。それならアンタが前線で戦いなさい、それも持ってなさい。アタシが許可するわ」
「え?いいのか?」
「いいわよいいわよ。その代わり、しっかりやるのよ」
嗚呼・・・エールが俺の意見をまともに聞いてくれた・・・これは奇跡以外の何ものでもない・・・俺は・・・俺は今・・・ビックバン以上の奇跡に遭遇している!(本日のヴァンの日記より)
「わかった!任せとけ!」
清々しい笑顔で返答したヴァンですが
彼は知りませんでした。
一瞬、エールがニヤリと怪しげな笑みを浮かべたことを・・・
データディスクを手に、二人はさらに奥へと進みます。冷たい湖をひたすら突き進みます。
「ヴァン!前方に魚のイレギュラー発見!」
「任せとけ!俺の真の力を見せてやる!」
道中、魚のイレギュラーをぶった斬り
「あ!イソギンチャク型のイレギュラー!」
「よっしゃあ!チャージバスター!」
さらにイソギンチャク型のイレギュラーを粉砕し
「あーお腹すいちゃったーちょっと岸に上がって休憩しましょ」
『エール、ヴァンがまだ戦ってるみたいだけど』
「いいのいいの、アイツがやりたいって言ったんだし、とことんやらせてあげれば」
・・・段々彼女の腹の内が読めてきましたよ。