過去拍手置き場
□第9話 ヘタレ汚名返上なるか!
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さて、エリアF内へと足を踏み入れた二人は、早速イレギュラーと遭遇します。
「むむっ!敵発見!」
早速エールはバスターを取り出し、銃口をイレギュラーへと向けます。後は引き金を引くだけ
「ヴァン!いつもの様にアタシが前に出るからアンタはいつのものようにアタシが取り逃がしたイレギュラーでもやっつけといて!」
エールはヴァンにそう指示しますが、彼から帰ってきたのは、彼女が全く予想もしていない言葉。
「嫌だ」
「・・・・・・はぁ?」
よし、よく言った。モデルZの思い。ここからヴァンの攻撃が始まります。
「俺だってたまには前に出て戦いたい。いつもエールばっかり前に出てさ、俺の武器セイバーなんだぞ?普通剣が前に出て、銃は後ろで支援射撃するんじゃないのか?」
「なっ・・・!ヴァンの癖に生意気な!」
まさかヴァンが自分に意見してくるだなんて夢にも思ってなかったエールは一瞬動揺しますが、すぐに今までの勢いを取り戻すと、怒りを露にします。しかし
『いいじゃんエール。いっつも君が前に出て戦ってるんだし、たまにはヴァンにやらせてみたら?』
「モデルX!?アンタヴァンの肩を持つの!?」
『そうだぞ、やりたいと言っているんだからやらせてあげたらどうだ。それに、たまには前に出て戦わないと腕が鈍る可能性もあるしな』
「モデルZまで・・・」
ライブメタル二人(単位は人なのか?)に言われて、流石のエールも折れたらしく
「・・・仕方がないわね。前に出てもいいけど、失敗したらただじゃおかないんだからね!」
そう強気に、怒り口調で言いました。
「(よっしゃあ!)」
その瞬間、ヴァンは心の中で小さくガッツポーズ。そしてモデルXとモデルZに感謝しました。
しばらく進んでいくと、小さな建物に着きました。
「ここから救難信号が出てるらしいわ」
「じゃあ遭難者はここのどこかに・・・」
ヴァンが辺りをキョロキョロと見回して呟いた瞬間、一瞬で彼の視界が暗くなりました。
「んあ?」
何かと思い見上げてみると、視界に映ったのは大きくて丸い鉄のロール。彼がそれを認知したときには時すでに遅く
べしゃ
彼はそれに潰されました。まるでゴキブリのようです。
ロールが上に上げられ、無残な姿となって床にめり込み倒れているヴァンがいました。よく見ると、何時ぞやエリアEで戦った例のイレギュラーがいます。
エールはそれを発見しましたが、まずはヴァンのほうまで駆け寄って
「ヴァン!アンタ・・・こんな姿になっちゃって・・・」
大変悲しそうな声で言いますが、よく見ると右手で彼の体をグリグリと殴っています。さっきの仕返しですね。わかります。
「後のことはアタシにまかせてアンタはジルウェの所に行きなさい・・・セルパン達のことはアタシがなんとかするから・・・」
しかも彼女、ヴァンを死んだことにしています。実際虫の息ですが、一応生きているんですよ、彼。
「おい・・・エール・・・」
ほら。とても弱々しい声で何か言ってますよ?でもエールは完全に無視して
「ヴァンの敵はアタシが取る!行くわよモデルF!」
『おっしゃあ!やっと俺の出番だぜ!』
「ダブルロックオン!モデルFX!」
ぴっきーん
ただ今モデルFXにダブルロックオンしたエールが、イレギュラーと激しい戦いを繰り広げています。終わるまでもうしばらくお待ちください。