過去拍手置き場
□第7話 食べ物の恨みは恐ろしい
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エリアE.今はもう使われていない発電所に人影が二つありました。
「今はもう誰もいない発電所・・・無人発電所ってことね。サ○ダーとかいるかしら」
「エール・・・ポ○モンネタはよそうな、知らない人だっているんだから」
前回ジルウェの死によるショックから立ち直ったヴァンとエールです。今二人はモデルZXにロックオンしています。
ちなみにヴァンはセイバー係、エールはバスター係なのであしからず。
さて、無人発電所に入って間もなく、エールがまた変なことを言い始めました。
「ねえヴァン。やぱりロックマンシリーズにももっとアクションが必要だと思うの」
「今でも十分アクションしてると思うぞ?」
ロックマンシリーズにあれ以上アクションを追加するというのですか、もう十分でしょ?
「何言ってんの、アタシ達にはまだアクションが足りてないわ。マ○オのようなアクションが!」
任○堂の看板キャラ持ってこないでくださいよ。
暴走を開始したエールは近くにあるフェンスを指して言い出しました。
「例えばあのフェンススーパーマ○オワールドやNewスーパーマ○オブラザーズでマ○オは楽々とフェンスを登っていったわ。アタシ達の方がマ○オより若いんだしやろうと思えばできるハズよ!」
さっぱりわからんという方は、You○ubeやニ○動でプレイ動画を調べたり、実際にゲームを買ってプレイしてみればいいと思います。
「という訳でアタシはやるわ!余計なことしないでよね!」
「やめとけよエール!確かに俺達はマ○オより若いけど、一応ここ使われていない発電所なんだしさ!危険だって!」
「危険って何が危険なのよ」
ヴァンの制止を無視してエールはフェンスを猿のようによじ登り始めます。
「まだ解んないのかよ!使われていないってことは、誰にも手入れされていないってことで・・・」
「うわー高ーい♪」
「ってもう一番上まで上ってるし!」
あっというまに頂上にたどり着いたエールは満足そうです。ヴァンは必死にエールを説得していますが彼女は聞く耳持ちません。完全に無視しています。
「案外チョロかったわね。これならマ○オを超えるアクションスターの道のりもそんなに遠くないかも!」
任○堂の看板キャラも随分軽く見られたものですね。
「アクションスター!?何ハリ○ッドスター見たいに言ってんだよ!危ないからおりてこーい!」
「煩いわね。ハエでもいるのかしら」
「ハエ!?」
ヴァンが虫扱いされたとき、突然びしりと不吉な音がフェンスの根元から聞こえてきました。
「え?」
次の瞬間、フェンスが前にドミノみたいに倒れました。頂上にいるエールも一緒に落ちました。
「キャー!?」
どすーん
フェンスが倒れて大きな砂埃をたてるのを見たヴァンはあきれ気味につぶやきます。
「・・・言わんこっちゃない」
無人発電所に入り、しばらく進んでいくとガラスの管をゆっくりと進んでいくピンク色に光る玉を発見しました。
「何これ!カワイイ!」
それに隠されていた乙女心がくすぐられたのか、エールは声を上げて喜びながらそれを見ます。
「これ・・・先輩が死んだときに見たような・・・」
「ヴァン!アタシこれ欲しい!」
「話聞いてる?」
エールは瞳をキラキラと輝かせ、ヴァンに頼みましたが彼は今この物体をどこで見たのか必死に思い出しているところです。
そうしていると、間もなくプレリーから通信が入ってきました。
『この光・・・もしかしてサイバーエルフ?』
さいばーえるふ?聞きなれない言葉に二人は首を傾げます。
『サイバーエルフって言うのは電子でできた妖精のことよ』
プレリーのとっても解りやすい説明を聞いたエールの脳内には、ピンク色のウエーブのかかった髪形をしたカワイイ妖精の姿を映りました。
そんなファンシーな妄想を繰り広げたエールは頬を少し赤らめて
「欲しいかも・・・」
小さな声で呟きましたがヴァンは聞かなかったことにしました。
『でも・・・どうしてこんな大量に・・・』
プレリーの不安そうな言葉。
「確かにかなりの数だよな」
次にヴァンの確かめるような言葉。
「いいなぁ・・・一匹くれないかしら」
最後にエールのどうでもいい要望。
『もしかして・・・この施設は・・・このサイバーエルフからエネルギーを吸い取って電気を作り出しているんじゃ・・・!』
「なんですって!」
「何だって!」
プレリーの確信したような声に、エールは怒りの混じった声を上げ、ヴァンは驚きが混じった声を上げました。
サイバーエルフをこんなことに利用していることを知ったエールは即座に行動にでます。
「待ってて!今助けてあげるから!」
バスターを構え、即座にチャージ。ガラス管を壊してエルフ達を救う気です。
ですがいきなりそんなことしたらサイバーエルフ達にも被害が及びますよ?
「ちょ、待てよエール!そんなことしたら余計にサイバーエルフ傷つけるから!もうちょっと冷静になれよ!」
ヴァンが止めてくれなければ、今頃エールはチャージショットをぶちかましていたでしょう。