過去拍手置き場

□16話 地下での出会い
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前回のあらすじ
ハンターキャンプの地下の採石場からモデルVの反応がしたので様子を見に行ったら、先客がいた。



「今回は非常にあっさりしたあらすじね……誰が書いたのやら」
『んな事言ってる場合かよ』
採石場の鎮座している、というよりぶら下がっているモデルVの前で4人の男女は出会いました。
1つのグループはロックマンモデルAにロックオンしたアッシュとグレイ。2人は正面にいる男女をまじまじと見つめています。なんせあの2人、見るからに一般人のような風格でハンターにはまるで見えないのですから。
まじまじ見られているもう一方の男女は互いに目を合わせて、
「こんな所に人が来るなんて……どうやって?」
「さあ?そもそも、アタシたちは勝手口をぶっ壊して入った来たってのもあるし、正規ルートからの侵入者がいても不思議じゃないわ」
心配そうな男ですが女の方は平然とした様子で語っています。台詞の中にとんでもない1文があったような気がしますが、男性はスルーの方針。
すると、
『ヴァン、エール。気を付けて……彼らからライブメタルの気配がする』
『感じた事のない気配……何者だ?』
彼らから青と赤の金属の塊が浮遊して、アッシュとグレイを見据えるではありませんか。
始めてみる物体でしたが、2人はそれが何なのか心当たりがありました。
「ライブメタルだ!2つあるよ!」
「てコトは、アンタたちもロックマンみたいねぇ?レディファーストってことで、そのモデルV譲ってくれない?」
相手が一般人ではなく、ロックマンだと分かれば手加減と容赦は無用。まるで挑発するようにアッシュが言えば、エールと呼ばれていた女性はハンッ!とあざ笑い、
「レディファーストならアタシも同じよ!そもそも、アンタたちみたいな怪しい奴にモデルVを渡すワケにはいかないわ。あれはただの人の手に負えない代物。そもそも、モデルVをどうするつもりかしら?」
後ろでヴァンと呼ばれていた男性が大きく頷いているのが見えます。言いたい事は全て言われてしまったような顔でした。
負けず嫌いのケがあるアッシュが奥歯を噛みしめギリリ……と音を立てていると、グレイが即座に挙手。
「僕たちはこれを回収したいだけだよ!他の人に渡すワケにはいかないんだ!」
淡々と答えると、ヴァンとエールはもう一度顔を見合わせてきょとん。しばらくして、深いため息をついたのはヴァンでした。
「あ〜あ……やっぱりこうなる」
「邪魔が入るのはある程度予想できてたからいいわ。こんな事態初めてでもないでしょ?」
「まあな。アイツらもとうとう見ず知らずの人を刺客として差し向けるようになったのか」
話が見えないグレイは首を傾げているだけです。『アイツら?刺客?』とモデルAが声を上げていますが、アッシュは考えるよりも先に動くタイプなので、
「どうもお互い譲るつもりはないみたいね?どいてくれないなら力づくでもどいてもらうわよ」
「アッシュにしては珍しく好戦的だね!」
「近頃は戦う美少女がイケるのよ!この全宇宙公認のハイパーコスモ美少女アッシュちゃんは常に世のブームに乗って生きているわ!」
またもや肩書が変わりましたがモデルAは無言を貫きました。
「ハイパーコスモ……美少女……?」
「よかったわねヴァン、ツッコみがいのある敵が現れて」
「全っ然嬉しくないわー……とにかく、やる?」
赤いライブメタルを掴み、ヴァンが促せばエールはにやりとほくそ笑み、
「もちろん。敵という敵は徹底的に潰すのがアタシのやり方なんだから」
『それでこそエールだよ』
誉めているのかと言われたら微妙な返答しかできない一言を発した青いライブメタル。癪に触ったのでしょうか、エールはライブメタルの顔側を掴むのでした。
『むぎゅ』
「行くわよヴァン!怪しい奴らにモデルVを渡さないために!」
「オッケーエール!見るからに年下で、手を挙げるのは大人げないと思うけど、そういうのに構ってたらこの仕事はできないもんな!」
『愚痴るな』
赤いライブメタルが冷ややかに突っ込んだ刹那、2人の男女は持っているライブメタルを掲げます。青いライブメタルだけ正面を向いていませんがエールは構いません。乙女の癪に触る発言をしたお前が悪いというのが彼女の自論。
『ダブルロックオン!』

ぴっきーん

掛け声に2つのライブメタルが反応。まばゆい光がヴァンとエールを包み、やけに凝った変身アニメーションを挟んでから光がはじけ飛び、現れ出たのは赤いロックマン。
金色の長い髪と、赤いボディを持つロックマン2人。ヴァンはセイバー、エールはバスターを持ちアッシュたちを睨みました。
「年下に手を上げるのは気が進まないけど、俺たちにも引けない理由がある」
「アタシたちもモデルVを渡す気はないの。君たちがロックマンならなおさら……ね?」
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