DFF小説

□新生活の前の呟き
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注:これはデュオデジム発売前に執筆したものです。ご了承ください。


冬の寒さが身に沁みてきた今日この頃。ディシディアデュオデジムの発売が間近に迫ってきた今日この頃。

次元城(別名エクスデス先生のお家、バッツ命名)の一角に、いるのはバッツとジタン。三馬鹿トリオ−1コンビでした。

彼らは芝生の上に座り、雑談を繰り返しておりました。

「いや〜楽しみだよな〜デュオデジムの発売!」

「ああ、そうだな」

まるで明日遠足に行く子供のようにはしゃぎながら話すジタンですが、バッツはあまり楽しそうではなく、いつもの元気があまり感じられません。

いつもと様子が違うバッツなど全く気にせず、ジタンは喋ります。

「注目するべき点は何と言っても追加されるレディ達だよな!前まではレディがたった四人しかいなかったけど、デュオデジムでは三人ぐら新しくレディ達が来るんだよな!」

「ああ・・・」

「楽しみだなーどんな可愛こちゃんが来るんだろ・・・確かライトニングさんとティファちゃんとユウナちゃんだっけ、早く会いたいな〜」

「そうか・・・」

「・・・・・・バッツ」

「ん?」

ここでようやく彼の異変に気付いたジタンはまだまだ言いたいことがありますが、それをぐっとこらえて真剣な顔つきで、いつぞや敵にまんまとホイホイされた彼を見ます。

「お前、一体さっきからどうしたんだ?確かにお前はフラグクラッシャーって言われるほどレディと縁は無いヤツだけど、レディの話題でテンションが落ちる程じゃないだろ?」

「いや、違うんだジタン」

静かに否定するバッツの表情は、今までジタンが見たこと無いような真剣さに満ちていました。つまり、今の彼は結構本気です。

「少し気になることがあってな」

「気になること?参戦するレディ達のスリーサイズのことか?」

「それが気になってるのはお前と作者だけだ」

バッツにしては珍しい正論。ジタンはやっといつもとは違う真面目な彼に対して、真面目な対応をしないといけないなと思い立ち

「じゃあ・・・何なんだよ」

「ティーダのことだよ」

彼のその言葉に、ジタンは口をつぐませてしまい、そして思います。そういえばすっかり忘れていたと

彼の心中など知らず、バッツは深刻な表情で続けます。

「アイツさ、デュオデジムではカオス側に行くんだろ。そしたらコスモス家じゃなくてカオス家に移動する可能性があるからさ・・・」

「そっか・・・離れ離れになっちまうな・・・」

どこか悲しそうな表情のバッツに合わせてジタンもそんな表情を作り、次元城の青々とした空を見上げました。

今回は前回のコスモス側から何人かがカオス側に移動することになっているのです。もちろんその代わり、カオス側からコスモス側に行く人もいます。ジェクトのように

その内の一人、ティーダ。三馬鹿トリオの一人でお天気トリオの太陽君でカオス側にお父さんがいて原作では彼女持ちのリア充。

彼がコスモスを離れ、カオスに行くことが決まった時から、時折バッツはどこか悲しそうな表情を浮かべていたのです。レディが増えると喜んでいるジタンは全く気にしていなかったようですが、それはさておき

「折角仲良くなったのに、公式の都合で離れ離れになるなんて酷いよな」

「仕方がないだろ。公式に喧嘩売るわけにもいかないしよ」

「だよなぁ・・・」

ごろりとバッツは芝生の上に寝転がり、青い空と白い雲を眺めました。青い空は無限に広がり白い雲は悠々と青空の中を泳いでいます。

すると、彼は唐突に話題を変えてきました。

「それでさジタン、俺考えたんだよ」

「何をだ?」

「これからは空気を読んで589で行くべきか、新しいトリオを作るべきか二人で頑張ってみるか」

お前もしかしてそのことを含めて悩んでたのか!?と絶叫したくなったジタンですが、何かが彼の言葉を止め、そこで口をつぐみます。

「俺的には新しいトリオを作るんだったらスコールの親父を投入しようと思ってるんだ」

体を起こし静かに己の意見を言い切ったバッツですが、ここからジタンの反論が始まります。

「えー俺レディがいい」

「何ってるんだジタン!男三人のトリオが楽しいんじゃないか!面白いんじゃないか!」

「レディがいたほうが花があって楽しいぞ!」

「それは多分ジタンだけ!」

この時、ティーダがカオス側に移行する話題は百億光年彼方に飛び去り、デュオデジム使用の新たな三馬鹿を作り出すため、一体誰を投入しようかと口論が始まりました。彼の存在は一体・・・

同姓と一緒で仲良く馬鹿やるのが楽しいという小学生思考のバッツと、レディも増えることだしここは思い切ってレディを投入しようぜ!と豪語するフェミニストのジタンの意見が真っ二つに別れ、お互い引きを取らない口論が続いていました。

口論している二人の間に暖かくて優しい光が現れたのは、お互いが睨みあってすぐのことでした。
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