ディスガイア小説
□悪魔的運動会
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これはちょっぴりマズイとリアスが思った矢先、突然彼女の前に出てきたのは天里でした。
「二対一ではありません!二対二です!」
「天里!?お前・・・」
「リアスさん一人だけだなんてズルイですよ。私にもやらせてください」
「おっと、俺を忘れてもらっちゃ困るぜ」
次にアデルが両拳をパシンとぶつけてリアスの前に出てきました。
「師匠!」
「これで二対三だな」
どこか楽しそうかつ、顔に余裕という文字を出しているアデルが言うと、ニャーちゃんは少し悔しそうに言い返します。
「ムキー!数で勝ったからってちょーしに乗るなぁ!アタシ達の方がお前達よりレベルが上なんだぞー!」
「落ち着きなさいニャーちゃん。確かに私達の方がレベルは上・・・だけどこの三人、攻撃力がみんな私達の倍以上あるわ」
冷静に解説するエンちゃんの言葉を聞いたニャーちゃんは、落ち着くどころかさらにヒートアップします。
「何ですってぇ!倍以上って・・・めちゃくちゃ高いじゃん!攻撃力が自慢のアタシよりうえだなんて!ありえない!」
「そう・・・だけどニャーちゃん、冷静に考えて、攻撃力は向こうの方が上だけど技レベルは私達の方が圧倒的に上!」
「あ!そっかぁ!アイツらの技レベルは十前後ぐらいだけど、こっちはかる〜く二十超えてるもんねー」
「それにさっきニャーちゃんが言ったとおり、レベルだってこっちの方が上、この勝負、すぐに決まるとは限らないわ」
「なるほどー、さっすがエンちゃん。あったまいい〜」
ヒートアップしていたニャーちゃんの熱が冷めてきたところで、エンちゃんは三人に向かって小さく笑い
「フフフ・・・じゃあ早速・・・」
「バトルスタート!ネコネコ波ー!!」
唐突にバトルが始まり、ニャーちゃんはアデルに向かって奇襲攻撃のネコネコ波をブチかまします。
まさかのフライング攻撃にアデルは対応しきれず
「うわ―――――!!」
「師匠ー!」
「アデルさーん!」
クリティカルヒットして、アデルは空高く飛んで星になりました。キラリン☆
ゴール手前、待機している人達が暇そうな中、ラウトはもっと暇でした。
「帰ってこねーなー。このままだとタイムリミットになっちまうじゃねーかー」
台の上に座り、足をぶらぶらさせて太陽を見る彼の姿は、完全に暇人でした。
「あら、この競技に時間制限なんてあったの?」
同じく暇人のアリナがラウトの呟きにツッコミをいれました。
「いんや、時間制限はない、だけどな・・・」
ラウトがそこまで言った瞬間です。突然ゴール手前に何かが隕石のように落ちてきて、物凄い轟音と土煙をあげました。
「キャッ!」
「何だ何だぁ!?」
一体何なんだ・・・?周囲の人達がざわついていると、土煙が晴れ、落下してきた人物の姿が露になりました・
派手に落下してきた人物・・・それはやっぱり
「アデル・・・さん?」
「何で・・・?」
先ほどネコネコ波を喰らい、お空に輝くお星様になってしまったアデルでした。
帰ってくるのが早いですね。そして普通の人間だったらもうとっくに死んでいます。でも死なないのがギャグクオリティー。
ぴくりとも動きそうにないアデルに、その場一同が驚いて固まっていると、ラウトのテンションが一気に息を吹き返します。
「うおっとお!まさかの事件が発生!空から赤組のアデルさんが落ちてきた!なぜ!それは俺にもわからない!だって俺ただのファイターだから!」
どっからか取り出したメガホンを通して叫ぶラウトはまるで野球の試合の実況のアナウンサーみたいでした。しかし
「うっさい」
近くにいたアリナには、それは大変不評でした。近くで大声を出されたら誰だってイラッとしますって
しかしどんな言葉飛んできたって、この馬鹿はめげません
「さあ!アデルさんがゴールすれば赤組に百万ポイント入って赤組の逆転勝利だ!さあ立て!立つんだジ○ー!」
「ハァ!?もう終わり!?まだたったのに種目しかやってないわよ!?」
「実は村を貸切状態にするのに手こずってさ、色々手はつくしたけど三時間が限界だったんだ」
「何でたった三時間で運動会しようと持ったの!?馬鹿なのアンタ!」
「だってせっかく村を貸切にしたんだから何かやりたいじゃん!お祭りしたいじゃん!運動会だけどさ!」
馬鹿ですね。