菌受け小説

□甘えたい年頃
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<甘えたい年頃>



「男ってさ、恋人に甘えたがるもんなんだよね」

「…へぇ…そんなもんなのか…」

「だからさ、僕も恋人であるばいきんまんに甘えてもいい?」

「ふざけるな、誰が恋人だ、恋人!おまえは俺にとっては敵なんだよ、ばーか」

「そんなこと言って、照れないでよ」

「照れてねえ!!」


ソファに座りながら、本を読んでいると隣には雑誌を読みながら、俺に話しかけるアンパン。

思わず読んでいた本を閉じて、俺の隣に座っていた憎きアンパンにツッコミをいれた。


本当はこんなところにいる場合じゃねえのに!

町でたまたま本屋で立ち読みしてたら、そこの本屋にこいつがいていきなり腕を掴まれて無理矢理パン工場に連れて来られた…。

あのとき俺がボーっとしてなかったら!あのとき俺が本屋に行かなかったら!あのときの俺がこいつより力が強ければ!


俺はこの場所に大嫌いな敵さんと一緒になんていなかったのに、ちくしょう!


自分のふがいなさにため息が出てしまった。
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