★菌アン部屋★
□パラソル・アンダー・ワールド
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<パラソル・アンダー・ワールド>
「梅雨入りしちゃった・・・」
パン工場の調理場の窓から、アンは一人空を見上げていた。
上空には黒い雲が覆われ今にも雨が降りそうだった。
「お、本当だ・・・今にも降りそうだな」
「あ、ジャムさん」
たばこを口に加え、アンの横に立ってジャムはアンと空を眺める。
「あん、これからの時期になるとおまえの配達も結構大変になるな。」
「そうだね・・・だから、しばらく僕は配達なしで・・・」
「却下」
「うぅ・・・」
ジャムは即答して言った。
アンパンマンは即答され、がくんと落ち込んだ。
毎日パンを届けることがアンパンマンの仕事だが、彼はまだ10代前半のため
車は運転することは出来ないため、いつも飛んで配達するが、梅雨の時期は飛ぶのが困難のため
いつも合羽を着て、徒歩で配達する。
大体は車を持つ食パンマンに頼んだり、バイクに乗るカレーパンマンにも頼むが
やはりそれだけでは足りずアンに頼むが遠いところだと1時間はかかるのだ。