★餡子小説02★
□白うさぎと愛しき人へ〜突然の来客〜
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<白うさぎと愛しき人へ 〜突然の来客〜>
「・・・なっ・・・貴方は・・・」
「ハイハイ、もーそこまで。それ以上は暴れんな」
そう言ったダークスーツに身を包んだ男は低い声でそう言った。
彼には黒い細長い杖でロールパンナとメロンパンナの短剣と大鎌を押さえつけていた。
その声に見覚えがある餡は、目を見開く。
「・・・貴方は・・・ジャム・・・さん?」
「ごもっとも、正解だ!“外の世界から来たお客さん”」
そう言って振り向いたのは、まぎれもない餡の父であるジャムだった。
だが一つ違うのは左目に眼帯髑髏が描かれた眼帯をしていたのだった。
「外の世界からって・・・どういうことですか?」
ジャムの言葉にロールパンナは聞き返す。
「説明してやるから、まず2人ともその剣と大鎌を仕舞え」
「はっ!すみません」
「ご、ごめんね、ジャムさん」
ロールパンナとメロンパンナは顔を赤くしてその大鎌と短剣を仕舞った。
ジャムは杖をひゅっとマジックのように宙で消した。
「さてと。来客さん、すまんな。いきなり我が家臣が切りかかって」
「いや・・・別に・・・」
ジャムさんはニっと笑い餡に手を差し伸べると餡は手を掴み立ち上がる。
そしてどうも納得しないのか、メロンパンナとロールパンナは餡を見る。