★餡子小説02★
□白うさぎと愛しき人へ 〜最強姉妹ダッグ〜
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<白ウサギ 〜最強姉妹ダッグ〜>
「ふぁ〜。どれだけ歩いたんだろ」
歩きながらそんなことを僕は思いながら
さっきから一向に近付かない城を見てため息が自然と出てしまった。
「遠いって、あの城…僕絶対に3時間くらい歩いてるのに、さっきから風景かわらね〜」
餡は疲れたのでふさふさの
芝生の上に寝転んで、ポケットにつっこんでいる銀時計を見た。
時計の時刻は200時44分…
実質的に歩いたのは1時間しか経っていなかった。
「…僕って体力ないのかな…1時間しか歩いてないのに
こんなにもバテてる。てか絶対に歩いて3時間経ってる!」
この時計が壊れてるんだと
餡は勝手にそう思った。
「こういう時にマントがほしいよ…」
マントが異常な程愛しくなったのはこの時だけだった。
はあっとため息をついて
体だけ起き上がらすと、まだ城は遠い…
「ここで愚痴を言ってても始らないか」
ゆっくりと立ち上がって、ズボンの尻についた草を払うと
前方からパカパカと馬の足音が聞こえた。
「ん?馬…?」
馬の足音が聞こえる方に顔を向けると二頭の馬に乗った女性二人がいた。
その女性はどこかで見たことがある顔だ…
あれって………