☆ss☆

□気持ち
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「銀さん!…おかえりなさい」

新八は起き上がると銀時を見た。

全然気づかなかった…

「たでーま」

返事をすると新八とは別のソファーにドカッと座るとはぁぁと酒臭い息を吐いた。

いつもなら隣に座ってきたのに…

「で、何がわからねぇって?」

「えっ??」

知らないうちに俯いていた新八が顔を上げると、銀時がねっとりとした目でこちらを見ていた。

「…何ですかその目??」

「別にぃー」

「別にって態度じゃないんですけど??」

「んな事より、何がわかんないわけ?」

銀時は逸れかけた話を元に戻した。

「…別になんでもないですよ」

「嘘」

銀時はキッパリ言った。

「なっ…」

「俺さぁ不安なわけよ」

不安??銀さんが??

酔っ払っているせいなのか銀時はいつもよりよくしゃべった。

「新ちゃんが俺の事本当に好きかどうか」

えっ??

「俺は新八がすっっっごい好きな訳よ。いっぱい一緒に居たいし、キスしたいし、触り倒したい」

「でも…」

新八は銀時の言葉を遮った。

「銀さんは最近冷たいじゃないですか…」

「それは…」

「僕だって不安なんです…本当に銀さんが僕を好きかどうか」

言い始めたら止まらなかった。

「銀さんはどうして僕と目を合わせないんですか??どうして触ってくれないんですか??どうしてキスしてくれないんですか??どうして…」

言っている間に涙が出てきた。

なんて情けないんだろぉ僕は…

「ごめんなぁ新八」

泣いている新八を銀時は抱きしめた。

「お前見てるとダメなんだわ…」

「ダメ…?」

「…止まんなくなる」

「??」

全然解っていない新八を見ると銀時はため息をついた。

「…こういうこった」

銀時は新八の唇にかぶりついた。
酒の匂いが新八の口の中に広がる。

「んっ…ふっ」

苦しそうに顔を歪める新八にはお構いなく銀時は続けた。
吸って、絡めて、歯裏をなぞるとそのままソファーに押し倒した。

「はぁはぁ…銀…さん…?」

頬を染めた涙目な新八は銀時の理性を揺さぶる。

「ーーーそんな顔すんなや…」

「えっ?」

新八は小首を傾げた。

「だーーー!お前かわいすぎるの!ダメなの!めちゃくちゃにしたくなるの!」

「めちゃくちゃって…」

顔を真っ赤にする新八を見て銀時はため息をついた。

「だからなるべくお前に近づかないようにしてた…近づきすぎると何するかわからなかったから」

「銀さん…」

「ごめんなぁ」

「謝らないでください」

新八は銀時の頬に手を伸ばした。

「僕は…銀さんが好きです。めちゃくちゃにしても…いいですよ?」

頬に伸ばされた手を掴むとかすかに震えている。

怖いくせに…

銀時は新八の唇に触れるだけのキスをした。

「無理しなくていいから」

「でも…」

「今日は我慢してやる」

銀時は新八を抱き上げると自分の膝に乗せた。

「次は覚悟決めろよ?」

「…はい」

おでこをくっつけて二人は笑った。

「ま、俺あんまり我慢できないから早めに頼む」

「が…がんばります」














END
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ちゃんと待ってあげる銀さんでした(笑)
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