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□風邪 ー神楽編ー
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万事屋に風邪薬なんて物は存在しなかったので、お登勢に事情を説明して分けてもらった。


「神楽ちゃん、これ飲めば少し楽になるからね」

新八は左手で神楽の頭を軽く持ち上げ薬を飲ませた。

「…苦いアル」

「良薬は口に苦しって言うでしょ!」

眉間にシワを寄せながらも薬をちゃんと飲み込んだ。

「よし、じゃぁ少し寝なさい」

新八は神楽の髪を優しく撫でながら眠るように促した。

「ん…」

ほどなくして規則正しい寝息が聞こえてきた。

「神楽寝たか?」

声の方を見るとスポーツ飲料水が入ったビニール袋を両手に下げた銀時が戸口に立っている。

「今寝た所です。すみませんお使い頼んじゃって」

「いや、こんなもんで足りるか?」

2袋に3本ずつ入っていた。

「多いくらいですよ。でも、神楽ちゃんならそのくらい必要かもしれないですね」

「確かにな」

目が合うと2人はクスクス笑った。

「じゃぁ僕お粥作ってきますね。銀さんは神楽ちゃん診てて下さい」

新八はすくっと立ち上がっり台所の方へ歩いて言った。



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