☆ss☆
□風邪 ー神楽編ー
2ページ/5ページ
万事屋に風邪薬なんて物は存在しなかったので、お登勢に事情を説明して分けてもらった。
「神楽ちゃん、これ飲めば少し楽になるからね」
新八は左手で神楽の頭を軽く持ち上げ薬を飲ませた。
「…苦いアル」
「良薬は口に苦しって言うでしょ!」
眉間にシワを寄せながらも薬をちゃんと飲み込んだ。
「よし、じゃぁ少し寝なさい」
新八は神楽の髪を優しく撫でながら眠るように促した。
「ん…」
ほどなくして規則正しい寝息が聞こえてきた。
「神楽寝たか?」
声の方を見るとスポーツ飲料水が入ったビニール袋を両手に下げた銀時が戸口に立っている。
「今寝た所です。すみませんお使い頼んじゃって」
「いや、こんなもんで足りるか?」
2袋に3本ずつ入っていた。
「多いくらいですよ。でも、神楽ちゃんならそのくらい必要かもしれないですね」
「確かにな」
目が合うと2人はクスクス笑った。
「じゃぁ僕お粥作ってきますね。銀さんは神楽ちゃん診てて下さい」
新八はすくっと立ち上がっり台所の方へ歩いて言った。
→