☆ss☆

□気持ち
1ページ/2ページ

カチッカチッカチッ…

万事屋の時計の針はすでに深夜12時をさしていた。

「銀さん帰って来ないのかなぁ…」

銀時は昼間ふらぁっと出て行ったきり。

「はぁ…」

新八はソファーに深く腰掛けると目を閉じた。

最近銀さんは僕を見てくれない。
目が合うとすぐ逸らすし、隣に座ると少し距離をとるし…キスもしてくれない。

新八は顔を真っ赤にするとソファーの上で頭を抱えてうずくまり悶えた。

な、何考えてるんだ僕は!

ひとしきり悶えた後、ぐったりとうつ伏せになった。

でも、僕と銀さんはつ、付き合ってるわけだし??そういう事考えたって…

フッと嫌な考えが頭に浮かんだ。いや、前々から薄々感じていた事。

「僕のどこが好きなんだろぉ…」

僕は男だ。どんなにがんばっても女の人にはなれない。
そんな事は銀さんだってわかってるはずだ。

それでも…

それでも僕を選んでくれた。やせっぽっちで、チビで、ツッコミしか取り柄がないこんなダメな僕を…

でも、最近の銀さんは僕を見てもくれない。ましてや触ってもくれない。

もっと触れてほしいのに…

「全然わかんないや…」

「何がわからないって?」



次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ