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□風邪 ー神楽編ー
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その日の夕方事件は起こった…
「…よし。出来たぁ〜」
夕飯を作り終わった新八はおかずの肉なし肉じゃがを器に盛りながら神楽を呼んだ。
「神楽ちゃーん。食器運んでー」
「…」
いつもなら文句を言いながらも運んでくれるのに、その日は返事がなかった。
不思議に思った新八が居間に行くと、2つのソファーに一人ずつ銀時と神楽が眠っていた。
「まったくこいつらは…」
ため息をつきながら新八は思いっきり銀時の顔の上に乗っていたジャンプをひっぺがした。
「銀さん起きて下さい!ご飯ですよ!」
「うー…のり??」
「ちげぇーよ!そのご飯ですよじゃなくて夜ご飯だって言ってんの!」
のっそりと起き上がった銀時を確認すると続いて神楽を起こしにかかった。
「ほら、神楽ちゃんも起きて!」
「…」
「神楽ちゃん??」
「…」
よくよく考えてみたら大食らいの神楽がご飯の時間に目を覚まさないなんておかしい。
「神楽ちゃん??」
新八がうつぶせに寝ている神楽の肩を軽く揺するとようやく反応を示した。
「う゛ー…新八…なんだか体が重いヨ…」
「え??ってか神楽ちゃん顔真っ赤だよ!?」
のろのろとこちらを向いた神楽の顔はりんごのように真っ赤だった。
「ちょっとごめんね」
新八は神楽の前髪を手でどかし自分のおでこを神楽のおでこにくっつけた。
「大変…神楽ちゃんすごい熱!銀さん!」
「はい??」
新八の様子をじっと見ていた銀時は突然呼ばれたのですっとんきょんな声を上げた。
「すぐに布団に寝かせてあげて下さい!僕は氷枕の準備しますから!」
「お、おぉ」
それだけ言うと新八はバタバタと台所に走っていった。
さすがに押し入れに寝かす訳にはいかなかったので、銀時は神楽を自分の部屋に寝かす事にした。
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