キリ番

□僕達のてるてる坊主
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外からザーザーとやむことを知らない雨音が聞こえてくる
僕は窓に近寄ってレースを開けると、本日何度目かの天候の観察をした
勢いよく空から降り注がれる大粒の雨……それを見て僕は小さくため息をついた、そのため息も激しい雨音で掻き消されてしまったけど……


雨は…あんまり好きじゃない…今日降った雨はもっともっと好きじゃない……今日は…今日はどうしても晴れてほしかったから

ツーっと指先で窓をなぞれば、天候のせいかヒンヤリと冷えていた



「はいはい、そろそろ窓の外見てため息つくの禁止ー」
いつの間にか僕の側に来ていた八重が呆れた口調でそう言って、シャッと軽い音をたててレースをしめる



「……だってー」
「だってじゃないって…ほら、今日はおとなしく室内で遊ぼうねっ」
「あー」

八重に手を引かれてもといたソファに戻される(これが何度か繰り返されてる)
そこには、向かい合わせに凌次と圭吾もいる



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