キリ番
□大切な一日
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「わぁ、楽しそう!」
僕は興奮をおさえきれずテレビ画面にむかって声をだす
テレビでは三日前に近くにできた水族館の特集がうつっていて、今は目玉のイルカショーの最中だ
隣で一緒にテレビをみてる圭吾は興味がないようで、さっきから素っ気ない返事しかかえってこないけど。
もう少し一緒にたのしんでくれてもいいのに…
「明後日ひま?一緒にいこうよ」
「他に誘いやすい奴いるだろ」
断られるとはわかってたけど、実際ことわられると虚しいな
でも水族館には行きたい…僕は携帯を手に取る
誰を誘ってみようか…郁兄は前に金魚をかわいがってたな、そういえば黒猫がまた遊びにさそってといってたし、烏はいつでも暇だと言っていた…
(いっそみんな誘おうか)
いや、なんか喧嘩になりそうと悩んでると携帯がなった
今手に持ってるほうじゃない…夜桜の携帯の方だ
「………おぉっ」
声をあげるとどうしたのかと圭吾が横目で僕をみる。