好きな人の好きな人

□第6話
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翌週の土曜日、カスミはせわしない様子でリビングのソファに座っていた

今日は藍一と出かける日で藍一は少し準備に手間取ってるらしく先に用意できたカスミが待っている形だ

わかっていたけどそれをからかいに来たレイが断りもなくカスミの隣に座り…リビングの掃除をしている瞳に聞こえないような小声で話しかけてくる


「どうしたんだ、カスミらしくねーぞ藍を遊びに誘うなんて」

「…いつまでもただ見てるだけだと思いましたか?」

ツンっとカスミが顔を背ける

どうやら藍一をデートに誘えたからか強気な態度をとれるらしい

たかが遊びに誘ったくらいで強気な態度を取られても可愛いだけなんだけどなぁとは言わないでおいてあげた

「ふーん、まぁうまくやれよ、今日は藍としないでおいてやる、せっかくの思い出ぶっ壊したら悪いからな」

「………」

やっぱり心の底からむかつくとカスミが苛立ち出すとドアがあいて準備を済ませた藍一が入ってきた


「えへへ、おまたせカスミー」

「!…いえ、かまいませんっ」

そっか、と藍一はニコリと微笑み髪を耳にかける

今日の藍一の服装はいつもと雰囲気が違っていた、年下のカスミと遊びに行くことを意識しているのかいつもと違い大人しめな服を着て『お兄さん』らしさを出している

服がかわると藍一の雰囲気までかわりレアな姿にカスミは動揺してしまう。



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